牛コラム

肥育牛と美味しい牛肉のはなし

導入牛の受け入れ後の事務作業(3)

2009-10-21 22:20:17 | 素牛



素牛を導入することで、その異動報告のために、家畜改良センターへ個体識別番号をFAX送信する。
次に、マルキン事業(肉用牛肥育経営安定対策事業)への新規登録用の必要書類を整える。
家畜改良センターへFAX送信した内容と同じ一覧表、子牛市場での購買計算書の写し、同一市場毎に競り落とした個体毎の購買伝票のコピーの3種類を一揃えとして保管する。
一月ごとにそれらをひとまとめにして、畜産振興協会へ届けて、新規登録申請する。
この申請について当方では、管理番号順に一覧表として行うが、申請を受けた振興協会では、規則だからとか、ソフト上だとかで、その一覧表をご破算にして、その全てを生年月日順に並び替えた一覧表に作り直して差し戻し、押捺をして再申請させられる。
これを受けて、頭数分の加入金(7,000円/1頭)が請求される。
1月経った頃、1個体当たり3枚重ねの通知書が届けられる。
この通知書は、肥育が終了して出荷後、出荷先の食肉市場会社から販売証明欄に同会社から解体日と販売日を記入し、確認印を貰うことになっている。
また、枝肉を相対販売した時や死亡した場合も、同様の報告が必要となる。
これらの作業を行う際、この申請順が異なっているため、出荷牛をこれらの通知書の中から探すのに一苦労である。
生年月日順にすることに何の意味があるのか理解に苦しむところである。
当協会での事務処理を無理矢理複雑化して、無駄な作業をしいているに過ぎない。
高い加入金を科する生産者の事務処理は二の次である。
次の作業は、家畜共済に加入しているために、家畜が移動した場合は、報告する必要があり、個々の牛について管理番号、10桁個体識別番号、生年月日、性別、導入日を家畜共済組合の事務担当者に報告する。
これらの報告事務が終了したら、子牛セリ市場毎に封筒を準備し、その中へ子牛登記とそのコピー、購買計算書、購買伝票、生産履歴、子牛市場名簿を入れて、封筒の面に子牛市場名、導入日、性別毎の導入頭数をマジックインクで記録して、保管庫に保存する。
これで導入時の事務処理は終了する。

導入牛の受け入れ後の事務作業(2)

2009-10-21 00:00:46 | 素牛


素牛を導入することで、その異動報告やマルキン事業への新規登録、家畜共済加入の追加登録などが必要となる。
これらの手続きに必要な書類作成のための作業を伴う。
これらの大部分は、コピー作業などであるが、導入時に出荷時の書類を整えるために、子牛登記のコピーを行っている。
購買明細書のコピーと個々の購買伝票のこぴー、子牛登記のコピーを一気に済ませる。
実は1回約60頭分のこれらのコピーは、結構手間が掛かる。
コピーを終えると導入牛の個々のデータの入力であるが、エクセルを独自に改造した牛管理用ソフトを用いている。
導入時に入力する項目は、同ソフトの<sheet1=データ入力>画面で、横の列に沿って、①牛の管理番号、②10桁番号、③産地、④性別、⑤生年月日、⑥導入月日、⑦導入価格(含諸手数料)、⑧導入体重、⑨パソコン作業日当たりの生後月齢(日令)、⑩産次、⑪生時体重、⑫在胎日数、⑬名前、⑭母の名、⑮父の名、⑯母の父の名、⑰母の祖父の名、⑱母の登録審査得点、母の育種価表示、母の登録番号、生産者名、5種混合ワクチン接種日、⑲ヘモフイルスワクチン接種日(1回目および2回目)、その他のワクチン接種日、抗生剤等投与日、⑳導入時の体調や素牛の良し悪し等の記録を行う。
ここまでの入力で、⑨や推定DGは自動的に表示される。
これだけを行うことで、疲れ目とやれやれ感が伴う。
このデータを最初に活かすのが、個体識別番号報告のための作業である。
この作業については前述したが、エクセルの通し番号と産地番号を入力することで、同センターが当初から指示している指定用紙に自動的に印字できるようにしており、それをそのまま家畜改良センターへFAX送信している。
この際、2枚ずつ印字し、1枚は同センターとの間で、トラぶった時のために保存用とし、2枚目はマルキン事業への新規登録用に添付するためである。