1,000頭もいれば、時には一風変わった素牛がいても不思議ではない。
写真の牛は、明らかに乳房が白く、その他の毛色は真っ黒でホル黒F1牛に酷似している。
飼育月齢とともに、この白色の範囲は拡大している。
和牛は過去の改良の過程で外国種を交配した経緯があり、そのための遺伝子が潜在的に存在し、その複雑な遺伝子の発現によっては、乳座白や白舌などは珍しいことではない。
古い話であるが、40数年前に和牛から褐毛が生まれたという例に遭遇したことはあった。
その当時、耳にしたことだが、和牛の改良が遅れている証拠だなどと専門からに聞かされたものである。
写真の牛には歴とした子牛登記と個体識別番号が取得されている。
よもや、ホル黒F1牛ではないだろうが、肥育結果に注目しているところである。