牛コラム

肥育牛と美味しい牛肉のはなし

腐れわらが届いた!

2009-10-01 19:55:27 | 飼料











写真は、到着したばかりの中国産稲わらである。
中国産稲わらは、コンテナ単位で契約して搬入している。
しかし、引き込み道路が、急カーブのため2km手前でトラックに積み替えて搬入している。
到着したばかりの積み荷を見て驚いた。
写真上で判るように、個々のベールにはビニール製のネットが掛けられている。
そのビニールネットの色が異なるものが、抱き合わせて約30ベールを一括りにしてある。
不審に思って、色違いのベールを開いて見ると、案の定白っぽいネット(写真下)のものは、稲わらの桿茎の形が壊れて、色は焦げ茶に近く、匂いを嗅いでみると、稲わら特有の匂いはなく、腐れわらの匂いがする。
黄色いネット(写真中)の場合も稲わららしい匂いにはほど遠いが、腐った匂いではない。
何れも品質にかなりの問題があり、いくら何でもこれらを牛に与えことは出来ない。
早速、導入業者に連絡した結果、輸入業者ともども来訪したので、その酷さを確認させた。
結局、全面的に交換することとなった。
写真下のわらは、農水省が加熱処理することで、輸入を再開した一昨年秋にも同様のわらが納入されたことがあり、今回のわらもその時クレームが出て倉庫におかれていたものを、最近のものと抱き合わせて輸出したものと想像が付く。
実に、悪質な中国側の輸出業者と輸入業者も品質の確認を徹底することなく、電話の上だけの取引の弊害が出るべくして出た感がある。
農水省は、これらの検査体制はどうなっているのであろうか。
家畜への福祉が重要視されつつある昨今、腐れわらを牛に与えよと言うのか!
由々しき事態である。