牛コラム

肥育牛と美味しい牛肉のはなし

転ばぬ先の杖

2009-12-22 17:22:18 | 牛の病気
                 転ばぬ先の杖


時代の進化とともに、次から次と新種のウイルスが動植物の世界を脅かす。
人類は賢いもので、それらの猛威にその都度対応して、大事に至らないよう対策を取ってきている。
これらには、ワクチンによる予防であったり、それらの病原を遠避けることで、難を逃れている。
余談であるが、人間では、生時から学童になるまでにBCG、三種混合(ジフテリア・破傷風・百日咳)を述べ4回、ポリオを2回、ヒブを述べ3~4回、二種混合(はしか・風しん)、おたふく風邪、水ぼうそう、新型インフルエンザを2回、季節性インフルエンザを2回、日本脳炎を3回など数え上げればキリがないが、義務教育を受けるようになっても、インフルエンザなどは毎年打たねばならない。
大人になっても、同様であるが、海外旅行の際にも渡航先によっては風土病などの予防注射を打たねばならない。
最近の話題では、女性の子宮頚官ガンへの予防ワクチンが実用化されるそうである。

一方、子牛でも、五種混合やヘモフィルスワクチンなどの接種を必要とするが、その種類は人ほどではない。
子牛市場への出荷までに、これらを確実に接種することで、その後の導入以降にこれらに係る疾病や病死などは起こらない。
ところが、頭数が増加すれば、中には、問題牛も発生することはままある。
今夏は、RSウイルスによる発症がもとで2頭の子牛が急死した。
これらは6月摂取で8月と9月に事故は起きた。
RSウイルスワクチンは、五種混合の一種であり、確実な接種が行われることで発症は起こりにくいとメーカーや獣医師の話であった。
この事故以来、導入時には、2回目のヘモフイルスに加えて、RSウイルスワクチンを接種することとした。
肺炎等の予防に抗生剤を投与することと、パコマを薄めて、鼻孔内に噴霧して呼吸器官の消毒を行っている。
40~50年前には考えられない取り組みである。



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