牛コラム

肥育牛と美味しい牛肉のはなし

シラミのシーズン

2008-12-21 18:33:14 | 牛の病気
肥育牛には、冬になると外寄生虫であるケジラミが発生する。
牛に付くケジラミは何種類かいるらしい。
本来は、皮膚や毛に年中寄生しているらしいが、シラミのライフサイクルの関係で、冬になれば成虫になるため、家畜の皮膚に食いついて家畜が痛みを感じるために、その部分を牛自体が舌で強烈に舐めたり、柱などで擦るために、被毛が無くなり、傷が点在する。
こうなれば、牛は落ち着かず、無駄な体力を消耗し、餌の摂取量も減るため、肥育成績に影響する。
梅雨時にも同様の寄生があるらしいが、肥育牛の場合は、ほぼ冬間が多い。
駆虫剤はあるが、問題は頭数が多いため、担当者が面倒がるために大事になってから、駆虫にかかることが多い。
最近は、牛の背筋に沿って液体の駆虫薬を掛けることで駆虫できるものが一般的となっている。
粉剤であれば、ストッキングの中に入れて、ぽんぽんと体表面に掛けたり、手が届かない場合は、ストッキングは弾力性があるので、入り口付近を持って、先っぽに薬剤の入った部分を牛の係る箇所へ投げつけて駆虫している。
1m以上でもうまくいく。
いずれにしてもマスクは必要である。
牛が可哀想だと思う人は、すぐにでも駆虫せずにいられないはずである。