肥育素牛を50~60万円で導入し、如何に効率よく低コスト生産が出来ないものかと日夜思考を巡らしている。
肥育の上での低コスト生産は、先ずは素牛価格を抑えることにある。
乳雄やF1牛を導入するから、低コストも実現する。
それらの肥育成績を鑑み、和牛用の配合飼料よりカロリーやエネルギーの少ない安価な飼料が利用できる。
ところが、高価な和牛の場合、その潜在能力を引き出そうとするため、低コストを意識しても実現はなかなか難しい。
現況のように和牛肥育の大多数が赤字状態の時、低コストが実現出来なければ、如何にしてその赤字を縮小するかである。
先ず、肥育期間の短縮、そのためには仕上げ時期を早める肥育法を取り入れなければならない。
育成時の栄養状態を高め、早期に体脂肪の蓄積を促すことで、仕上げ期を早める。
この場合、肉質は良くなるが、牛の発育が抑制されるため、枝肉重量が500kgに満たない。
肥育期間を短縮すれば、仕上げの要素である肉の締まりやきめ、肉や脂肪の色や光沢など熟度が浅く、腿抜けも少ない。
それらの肥育法へ移行した場合の飼育コストと枝肉評価や販売価格を予測しながら、今後の一つの選択肢として取り組まざるを得ないのかと、その判断に苦慮している。
肥育期間を短縮するには、総体的に肉量肉質の低下は免れず、しかも肥育牛特有の疾患などの発症率も高いことが予想される。
この様な現状下で、今朝の新聞報道はトウモロコシの価格が下落したという、コストダウンに繋がる朗報である。