さよなら三角また来てへなちょこ

食い意地先行の放浪ブログ。たまにはHIVの事。

ナイロビに行ってきました

2006年06月02日 00時10分22秒 | 映画
というわけで、
とある日の、職場での出来事。
俺が現場から戻り事務所へ入ると、
おばさんたちが、俺を見てくすくすしてるじゃないですか。

「なに?なに何?どーしたの?」

おばさんたちは、なんにも教えてくれません。
しつこく聞くと、
「何の映画を見に行くのかしらっ」
とか言うじゃないですか。
どうやら、俺が映画の半券を落としたようなので、
おばさんたちは、俺が映画を見に行くのを、意外に思ったようです。

たぶん、その予想は半分当たっています。
だって、基本的には、食い気が勝っていますからね。
そんなおばさんたちが言うのです。
「ナイロビの蜂とか面白そうじゃないのよ~」

というわけで、「ナイロビの蜂」を観てきました。
外交官の主人公は、講演会で講演したのをきっかけに、
平和活動家とでもいうのでしょうか、
とある女性と出会い、結ばれることになるのですが、
ナイロビへ異動することが決まり、
それをきっかけに結婚。
女性は、活動の場をナイロビへ移し、
貧困とエイズに苦しむスラム地区を精力的に回るのですが、
その地で行われている医療支援の現場を見て回るうちに、
そのスラム地区を舞台におきている、
製薬会社とボランティア団体が結託した人体実験の実態を
知ることになり、告発しようとするのです。

旦那の外交官は、妻の行動には口を挟まず、
何も知らず傍観しているのですが、
妻はにぎっている事実を夫に話さなかったため、
その不審な行動を誤解します。
そして妻は、その秘密の告発を恐れる権力から追われ、
殺されることになります。

夫が、妻の行動について、不審な点を調べていくうちに、
どうやら、浮気ではなく、何かを調べるために
密かに行動していたことを知った直後、
イギリス本国に償還されてしまいます。

イギリスで、妻がやり取りしていた相手を探し出し、
その人体実験という事実を知ることになります。
その事実を知り、妻を疑ったことを悔やみ、泣き崩れる夫。
が、しかし、どうして妻は殺されてしまうことになったのか。
公安当局から監視され正規には出国できない夫は、
偽造パスポートで再び、ベルリン経由でナイロビへ向かうことになります。

んーとっても筋が凝ったストーリーです。
映像で、物語を語らせるシーン多く、とてもすばらしいのですが、
一方で、たとえば、ユーロスターに乗って移動するシーンは、
その映像だけで、それが国際列車でパリへ向かっていることが、
すぐには理解できなかったりするわけです。
あとから、
「あーそうか海底トンネルで繋がってるのね。
 飛行機だとは捕まっちゃうからな」
てな具合です。

たぶん、くまぞーも、かなり見落としていたり理解不足のシーンあり、
事前に少しストーリーは予習しておいたほうがいいのかも。
ぼけっと見ていると、ちょっと訳がわからなくなってしまいます。
流せる涙も流せません。

妻の行動を知る旅に出たとき、
今そこにある命を救えないアフリカの現実、
そして、一人ひとりの命が非常に軽く実験台にされている現実、
妻が目の前にして告発しようとした、その現状を再び夫が出会うわけです。

もしかしたら、夫はロンドンを立つ時から、
妻と同じように命を狙われる可能性か、死を覚悟していたかもしれません。

最後のシーンで告発の手紙を読み上げるシーンは、
ぞくっとします。
とにかくストーリーの筋立てがうまい映画です。
すごく楽しませてもらいました。

ちなみに、ナイロビってアフリカで一、二を争う
すごく治安の悪い都市だとか。
そんな緊張感も充分に伝わる映像でしたよ。

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
やばっ・・・ (ponpoko)
2006-06-02 00:41:37
観たいです・・・



おいら号泣しちゃうかも・・・汗

くまぞたんの文章を読んでても涙腺緩んでますもん・・・照



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Unknown (kumazzzo)
2006-06-02 08:17:47
>ponpokoさん



人体実験が実際の世界で起こっている事実かどうかは

また違うけれど、

監督は、先進国の製薬会社が第三世界の犠牲の上で

巨額の利益を上げている現実を

描きたかったようですね。



俺の抗HIV薬も、そういうこと。

複雑な思いでした。
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