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食い意地先行の放浪ブログ。たまにはHIVの事。

ルワンダって何処ですか?

2006年05月05日 09時59分12秒 | 映画
てなわけで、行ってきました。
「ホテルルワンダ」…ラブホテルではなく、また映画です。

民族対立の激化するアフリカ中部にあるルワンダで、
1994年、権力側の民族の急進派の民兵が、
被支配側の民族と権力側でありながら穏健派であったり擁護する人間を、
民間人、戦闘員を関係なく、つぎつぎと殺し、
数ヶ月の間で何十万人、何百万人という数の人間が殺されたらしいですね。

その民族対立を背景に、とあるホテルで、
欧米からの観光客や国連などの宿泊客を守るために、
権力側の民族の支配人が奮闘しているところに、
民族対立が激しくなった被支配側の近所の住民たちをかくまうようになり、
しだいに、ホテルの支配人に対して「ゴキブリ(被支配民族)をかくまう奴」
というレッテルを貼られるわけです。

国連や欧米諸国は、
とりあえず、欧米人だけを国外脱出させるのですが、
さまざまな金品を賄賂として渡し、ホテルを切り盛りしてきた
黒人の支配人は、自分たちまったく救ってもらえないという
絶望を味わいます。

民兵の扇動活動は激しくなり、
大量に被支配民族が殺され、家が焼かれ、死体が町中に溢れていく中、
ホテルのスタッフ、住民、そして孤児たちなどを1200人もの人たちを、
なんとか安全な難民キャンプへ移送する作戦が始まるわけです。

なんだか、ここまで書いて、
とても疲れてしまったわけですが、
すごく重たい映画です。怖いですよ。

もともと違う民族だったのかどうなのかも怪しいのに、
ベルギーとドイツによる植民地時代に、
強引に違う民族に分けて、IDを発行し、
支配に利用したという経緯もあるそうで。
日常生活の中に、対立構造があるというのは、
日本ではとても想像しがたいですが、
普段の生活の中に、耐え難い緊張感が存在するのは、
なんとなくわかるような気がします。

もちろん、安全な難民キャンプに逃れたらといって、
映画はそこで終了ですが、
事実としては、そこからさらに現在に至るまでも展開を見せるわけです。
難民キャンプでは、孤児たちの中から支配人の妻の姪を探し出し、
出会うわけですが、
その周りには、自分の親が見つからない子供たちがたくさんいるわけで、
どういう思いで、その光景を見ていたのか。

現在のルワンダは、政情が安定し、
外務省の渡航情報でも、アフリカにしては、
安全なほうだと思うのですが、
http://www.anzen.mofa.go.jp/info/info4.asp?id=131
ルワンダのあとにもスーダンで虐殺があり、
一向に、民族対立に対する有効な手段がとれない国際社会にも、
やはり責任の目が向けられて当然だと思います。


こういう言い方をすると、
思想的に反発する人もいるとは思いますが、
だからさ、無用なトラブルや対立は作らないほうが、
いいんですよ、ね、小泉首相。

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