日本酒のおもいで

先ほど、マグロが届いた。
先日、天草エアラインに乗った時のキャンペーン企画で
連れ合いが、まぐれで当選したまぐろである。

このマグロは近畿大学と天草の業者によって育てられた
完全養殖マグロで「天空まぐろ」と名付けられている。
ネーミングからして、いかにも美味しそうだ。

今晩、さっそく食べてみよう。酒は熱燗の日本酒で。

日本酒といえば子供のころ、父親がうまそうに飲んで
いたのを思いだす。母親が酒の肴を運ぶ。妹たちが
それを見る。あの頃の家族団欒が目に浮かんでくる。

父は酒豪であった。どれだけ飲んでも酔わなかった。
醜態をさらすこともなかった。飲む酒は日本酒ばかりで、
たまにビールなど飲んでも最後は日本酒でしめた。

父と酒を酌み交わしたかった。社会人になった時には
親元を離れていたので、それが叶わなかった。

いまひとり、酒場で飲むときによく父を想う。
齢を重ね少々感傷的になってきている。
天空から父親の声が聞こえて来るような気がする。
「おまえ、歳とったなあ～」と。