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「漂い紀行 振り返り版」…私の過去の踏査ノートから… 言い伝えに秘められた歴史を訪ねて

溝口の大規模小売店舗

2015-11-25 00:00:00 | STRUCTURE-構造物残影-

(川崎市高津区溝口・久本)
 南武線武蔵溝ノ口駅及び田園都市線溝の口駅東側は古くからの商業地である。近年は川崎の副都心の一つとして扱われる溝口。その中で大型小売店として最初に開業したのが、昭和28年(1953)開業の月賦百貨店の緑屋(1980-西武クレジット・1989-クレディセゾン)である。(RC造6階地下2階)昭和60年(1985)からは溝の口amsとなり、平成5年にクレディセゾンの不動産部門であるコンチェルトが運営する「プライム」となって雑居ビル化した。昇りのみエスカレーターが設置されているが、2.5階,3.5階,4.5階というように階段の踊り場に到着する構造になっているため、フロアに平面で直結させるエスカレーター本来の役割を満たしていない。
   使われなくなった3.5階より上のエスカレーター
 次は昭和40年(1965)第一高橋屋ビル(RC造4階、面積2,226m2)のキーテナントとして開業した、川崎のローカルスーパーのサンコー(横浜岡田屋(モアーズ)系)である。昭和45年(1970)にダイエー傘下となり、道を隔てて向かい側に衣料品等を扱う別館を開業した(現在溝口qiz)。昭和56年(1981)には関東地区のローカルスーパーであるマルエツに吸収合併されている。階上には家電のノジマが入居していたが、ノクティ(後述)開業により移転し、後にはダイソーが入居した。
  
 続いて昭和41年(1966)高津中央病院隣にヨーカ堂が開業。食料品売場がなく、店舗が道を隔てて二つに分かれる等手狭であったため、昭和61年(1986)東芝玉川工場跡地に建設されたパークシティ溝ノ口内の「ショッピングタウン溝ノ口」(RC造3階地下1階、面積9,720m2)のキーテナントとして入店した。旧店舗は一時閉店の後、昭和63年(1988)ヨーカ堂のディスカウントストア、ザ・プライスに業態変更したが、平成12年に閉店し取り壊され、現在はマンションとなっている。
 ヨーカ堂跡地
 高度成長期最後に開業したのが、昭和45年(1970)開業の島崎ビル(RC造7階地下1階、面積7,845m2)のキーテナントである長崎屋である。長崎屋は当初食料品部門を持たなかったため、地下の食料品売場は東急ストアが担当していた。平成20年に業態を新しく親会社となったディスカウントストアの「ドン・キホーテ」に変更し、地下の食料品売場が撤退した。
 
 長らく大規模店の新規出店がなかったが、平成9年、武蔵溝ノ口及び溝の口駅前の再開発整備により、第三セクター運営管理の「ノクティ」(溝口の俗称であるノクチに、まちのシティを合わせた造語)が開業(2棟SRC造10階・12階、地下1階・2階、面積41,140m2)し、丸井をキーテナントに各種専門店チェーンや公共施設が入居した。
  


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