北大植物園は北海道庁の西隣りにある。 大通公園から徒歩で7~8分といった街中にある。
JR札幌駅からも10分程度の、ビルが建ち並ぶ都心の中心部に位置している。
北大キャンパスとは別の場所にあり、広さが13haほど、急いで見て回っても1時間はかかる。
天気も爽やかで、何年ぶりかで行ってみることにした。 学生時代は北大と植物園の
中間辺りに下宿していたので、散歩がてらよく来たものだった。学生証を提示すると
入園料は無料だったが、一般人は400円かかる。
正門近くに適当な駐車場が少なく、路上のコイン・パーキングで1時間300円を
支払って駐車してから入園する。
ゆっくり見学したい場合は、ちょっと離れたちゃんとした駐車場に駐車するしかない。
その点がここの不便なところだ。
今はこんな看板が正門に掲げられているが、市民は皆、北大植物園としか呼ばない。
明治19年に正式開園となった歴史ある植物園であるだけではない。
Boys, be ambitious !! で有名なクラーク博士が提唱し、明治9年に原型が
開拓史によって作られた植物園。 原始の森林が当時と変わらない姿で残っている。
4,000種類の植物が育成されていて、このほかに博物館などがある。
この辺りは豊平川の扇状地だったため、泉があちこちから湧き出ていたという。
今も池や湿地帯は至るところにあるが、地下水をポンプアップしているらしい。
初代園長の宮部 金吾記念館
館の入口には米国から持ち込んだ、日本最古のライラック(リラ)の木がある
これが博物館(国指定の重要文化財 明治15年築)群の一つになっている
博物館の中には、樺太犬のタロの剥製がある
昭和31年に日本の第1回観測隊が南極に残して戻ったが、3年後、また行ってみたら
タロとジロが生存していたという美談の主だ
その後、ジロは昭和基地で死亡したが、タロの方は帰国して老衰で亡くなるまで、
この博物館で飼育され、今はこうして剥製となって展示されている。
小学生の頃、この映画を観て涙したことを覚えている。
このほかに乱獲で絶滅させられたエゾオオカミの剥製もあった。
園内は、こうした鬱蒼とした広葉樹林が多い
このような広場(=ローン)も数箇所にある
北大のシンボルマークはオオバナノエンレイソウなのだが、代表的な樹木は
ハルニレ(=エルム)で、ハルニレは大木が多い。
だから北大は「エルムの学園」とも呼ばれる。
このほか高山植物園(トムラウシ山8合目を模した)、北方民族(アイヌ、ウィルタ、ニブヒなど)
資料館、温室、ライラック並木、バラ園、草本分科園、北方民族植物標本園などの
施設があって、教育&研究の場となっている。
当時の姿を残す建物群(重要文化財)
とにかく1時間のパーキング。
さ、さ~~っと回って出ることにしたが、園内の地理感はあるので、効率的に見て回れた。
ただ、実は今日は絶滅危惧種に指定されている礼文(れぶん)島にしか咲かない
レブンアツモリソウが開花しているとのこと、これを見るのが
大きな目的だったが、先週に終わってしまったとのこと。
残念ながら、来年の課題にしよう。