辻 仁成(ひとなり)は東京生まれの52歳だが、父の関係で帯広や函館に住んだことがある。
2002年に中山美穂と結婚し、今はパリ在住で創作活動している。
1997年、『海峡の光』で第116回芥川賞を受賞。同年に函館市栄誉賞受賞。
と、北海道に縁のある作家だが、この【海峡の光】を当時、読んだだけなので
近所の本屋さんで、この【サヨナラ イツカ】を購入、読んでみることにした。
幻冬舎文庫 2002年初版の26版 267㌻ 520円(税込み)
【amazonからお借りした「あらすじ」】
1975年、灼熱のバンコク。
金・美貌・愛に不自由なく暮らし、“愛されること”を求め生きてきた沓子は、
ある日、夢に向かって真っすぐ生きるエリートビジネスマン・豊と出逢う。
ふたりはたちまち魅かれ合い、熱帯の夜に溺れていく。
しかし、豊は結婚を目前に控え、日本に婚約者がいた。
期限ある恋、かなわぬ恋だとしても、自分は彼を愛し続ける…。
沓子は、愛することこそが本当の愛だと気付いてしまった。
そしてふたりは25年後のバンコクで、運命の再会をするが――。
人は死ぬ前に、愛することを思い出すのか、愛されることを思い出すのか――
バンコク、東京、ニューヨーク。一瞬の熱情が、25年の時を超え、一生の愛になる。
この小説は一昨年、ミポリンこと中山美穂の主演で映画化されたそうだが、
憶えがない。 でも「12年ぶりの映画出演だが、さすが中山美穂」との高い
評価を得たということだ。
地区センターの図書館に寄贈するには、ちょっと惜しい気がするので、
暫くの間、手許に置いておくつもり。
元来、ボクはあんまりラブストーリーを好まないのだが、
舞台がバンコクと東京が主で、時間空間も1975年とその25~30年後と
広がりのある壮大さを感じるので、すごく面白くて一気読みに近かった。