それなりの ノタリ

地域活動がそれなりにやることがあって、かと言って、多忙というほどでもなく、ノタリの生活。

ヒグマ出没

2012年07月05日 | 再開(読書)

先日の朝7時40分頃、札幌市南区石山の小学校の通学路にヒグマがウロウロしていた。
登校中の小学生が目撃し、警察などが出動して、大騒ぎになった。

一般的にヒグマが住宅街に出てくるのは秋が多いのだが、今年はどうしたことか、
こんな時季にも出てくるようになった。危なくてかなわない。

昭和35年に十勝岳が噴火して、全道に降灰があった翌年は、餌が山になく、
ヒグマが人里に多く出没、自衛隊が出動して駆除したことがあると聞く。

その年の駆除数が800頭だったとのことだが、その後は減少し、2002年に道庁が
春クマ駆除を禁止して以来でも400頭ほどだったのが、去年・一昨年は800頭に迫って
いるとのことだ。 なぜ今、こんなに排除数が増加するのか?

それに答える冊子が、当連町の隣りの南沢連町の関連団体である南沢まちづくり
協議会から【ヒグマと人との出会い】というタイトルで昨日、発刊された。

日本国土の22%の面積を持つ北海道。
ここに550万人のヒトと3~4千頭のヒグマがひしめいている。

人口密度はともかく「ヒグマ密度」は、北米やシベリア、樺太、アリューシャン等に
棲むヒグマ類の密度に比べると、密集地と言っていいほど、世界一高いそうだ。

それなら積極的に駆除すればいいのだが、ヒグマに限ってはヒトとの共存共生を
目指すというのが、国や道の基本的方針らしい。

しかし、ここ2年の出没は異常だと思う。ボクが関与している神社の境内にも去年秋、
出ているし、近所の市街地でも糞が見つかっている。

ヒグマの出没は秋で、夕方、夜、朝だけという昔の認識は当たらなくなっている。
昼も夜も朝も出てくるようになってきている。

ヒグマの人的被害の4割が突然の遭遇、手負いによるハンター被害が4割で、
ヒグマが興奮して襲われたというのは2%に過ぎないそうだが、
街中で急に遭遇したら大声を上げて逃げる、というのが当然のヒトの行動になるだろう。
静かに立ち止まり、睨みつけることが望ましいと言われるが、非現実的だ。

「新世代クマ」と呼ばれる、ヒトを怖がらないヒグマが増えている。
春クマの駆除禁止、エゾシカなら撃つがヒグマは恐れるハンターの増加、
猟友会メンバーの高齢化などが「新世代クマ」を増やしている原因らしい。
よく言われるドングリの不作が原因ではないのだ。

以前は藻岩山などには絶対、ヒグマはいないというのが常識だった。
今はその常識が通用しない。藻岩山を登るにも、クマ避(よ)け鈴がいるなんて信じられない。

コンポストは絶対に使用しない、ゴミ出しは朝8時を厳守。
日常生活で普通の市民ができることは、このくらいなのだ。

ボクは山で出会ったこともあるし、クマ避けスプレー(1万円もする)も持っていた。
ヒグマは駆除すべきで、共存共生には反対である。

札幌市は今年度、ヒグマ専門家2名を配置して、新しい課ができたそうだ。
従来は生活安全課が担当だった。そんなんで、解決できるのだろうか? 疑問だ。