年収と所得・・・

先日、ある友人と話していて、その友人が「年収」について誤解している事が分かり、説明しました。
でもコレって案外勘違いしていたり、間違って使われていたりする事が多い気がするので、
記事にしてみる事にしました。
サラリーマンと自営では、また若干違いが出るので、ここではサラリーマン(雇用されてる側)の方で話してきます。

ＴＶや雑誌等などで一般に言われる『年収』とは、
雇用されている人の、”総支給額”の事です。
つまり、基本給の他にボーナスや各手当など全てを含んだ、
とにかくその人が一年間に受け取った給与全ての総額の事。

ここでよく勘違いされるのは、
払っている方(雇用している側)は　”税込み”　で話すのですが、
頂いている側（雇われている側）は　”手取り”　で話す事が多いからだと思われます。

この勘違いされやすい　”手取り”と言うのは、『所得』の事だと言われています。
『所得』とは、年収から必要経費や税法上の控除をし、課税を判定するために算定した額。
サラリーマンの場合、「給与所得控除」が差し引かれた『給与所得』となります。

ちなみにこの『所得』は『収入』とほぼ同義語で使われていていて、
それが『年収』と勘違いしやすい原因の１つでもあると思うのですが、
本当は、この『所得』と『収入』は、”所得税法”によって区別されています。
『収入』とは、ある期間に得た金銭、物件のこと。つまり、『年収』のように期間が定まっていない物です。

しかーし、ここで更に勘違いが生じます！
上に書いた、『所得』の青文字部分を、もう１度よーく読んでみてください。

気が付きましたか？
控除される物の中に、”年金保険料”や健康保険料などの”社会保険料”が含まれていません！
これらを差し引いた物の事を、『可処分所得』と言います。

『可処分所得』とは、
労働の対価として得た給与やボーナスなどの個人所得から、
支払い義務のある税金や社会保険料などを差し引いた、残りの収入のこと。
個人が自由に使用できる所得の総額。

う～ん、なんだかややこしくなってきたので、図にしてみました。
（ひとつの会社からの給与だけで、その他の収入は一切ないと過程ー）
　　こんなカンジかな？↓　（クリックすると大きくなります）



『可処分所得』なんて、初めて聞いたあー！と言う方、
一般には、『手取り年収』などとも言われているそうです。

って、
「けっきょく『年収』なのかよお～」　と突っ込まれそうですが、
『年収』『手取り年収』『所得』『収入』など、なんだかゴチャゴチャになって会話してると、
もしかして、恥をかく様な事もあるかも？
雑知識のひとつとしてでも、頭の片隅に置いておくといいですね。

さて、あなたの”年収”は、いくらですかあ～？　


☆今回は出来るだけ解り易いように、設定を簡単にしましたが、
　これは人それぞれで、自営や副収入がある人などは、また違ってきたりします。
　いろんなサイトを見てると、こういった言葉の使い方に、”うん？”と思う事、結構あります・・・。

☆ああ～、本当にややこしいー　
　社会保険労務士の資格が難関なのもよくわかるわあ～。
　所詮はシロウトの私が調べた結果なので、
　もし間違ってるトコロがありましたら、教えて下さいねえ～。