Goya's Ghosts(2006/スペイン・アメリカ)【DVD】
監督:ミロス・フォアマン
出演:ハビエル・バルデム/ナタリー・ポートマン/ステラン・スカルスガルド/ランディ・クエイド/ホセ・ルイス・ゴメス/ミシェル・ロンズデール
それは、立ち入り禁止の、愛
ゴヤというと、スペインを代表する画家。「裸のマハ」が有名ですが、おぞましい絵を描く画家という印象があるんだけど宮廷画家だったとは知らなかった。
18世紀末、ゴヤの目からみた当時の社会、異端審問によって狂わされていく男女の人間ドラマ。
視点がさだまらなくて戸惑いながらも、見応えあり。
見終わったあと「アマデウス」の監督さんだと知って納得!
ゴヤのモデルになった美しい少女と神父。
少女は異教徒だといわれ異端審問所で拷問をうけ牢獄にいれられる。拷問で無理矢理認めさせるなんて卑劣。
宗教って救われることもあるけど、縛られるのも恐ろしい。
審問官でもある神父が節操がない人で、少女を追い込みながらも失脚させられ逃亡。
ナポレオン軍の手先になり教会を否定したと思ったら、数年後牢獄から出た少女と再会。
少女も神父も波瀾万丈人生ですねえ。
スペインはその後、ナポレオンがひきいるフランス、イギリス軍の侵攻で地獄をみることになる。
ゴヤの気味悪い絵にはその当時そのままが描かれていたんですね。
邦題どおりなんだけど、もう少しアートチックな題名のほうがよかったな。
神父役のハビエル・バルデムがあいかわらず濃くて、何考えてるかわかんないところある。
それにもまして少女役のナタリー・ポートマンの熱演にびっくりというか、ショック。。
美貌があんなふうになるとは・・役者魂をみた。
ゴヤ役のステラン・スカルスガルドもいいんだけど、ハビエルとナタリーに完全に食われてたかな...
人間は思想、権力、戦争に翻弄されてしまう生き物。
醜さも伝わってきて、後味も悪いですが完成度は高いです。
★★★★(5段階☆は0.5)
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