Das Leben Der Andere(2006/ドイツ)
【劇場公開】
監督:フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク
出演:ウルリッヒ・ミューエ/マルティナ・ゲデック/セバスチャン・コッホ/ウルリッヒ・トゥクール/トマス・ティーマ/ハンス=ウーヴェ・バウアー
本年度アカデミー賞外国語映画賞受賞作品。
楽しみにしていた映画で、やっとこさ観にいくことができました。
1984年の東西ドイツに分かれていた時代。
旧東ドイツでは言論の自由を奪われ、人は監視されている。
裏切り、密告者など、人間不信になりそうな社会って、今のわれらにはピンとこないです。
これが今から20年あまり前のヨーロッパの国の現実だったのです。
芸術家が苦しんでいることも知らなかったし、命を断つ者もたくさんいたのですね。
主人公のヴィスラーは、シュタージ(国家保安省)の優秀な局員。
まじめで、冷たそうなおじさん。
反体制的であるという証拠を得るため、劇作家の男ドライマンと恋人である舞台女優クリスタの監視をするため、部屋を盗聴をすることになる・・・
淡々と仕事をこなすヴィスラーに思いがけないことがおこる。
盗聴器から聞こえてきたのは二人の自由な思想の会話、愛の言葉、ドライマンが弾くピアノの調べ・・・
今まで知らなかった世界に、ヴィスラーは魅せられていくのです。
シュタージという監視システム組織に驚きました。
盗聴というと覗きですからいい印象ではない。
国家に忠実にあるためといっても、上層部は出世のため、欲のために国民をマインドコントロールしようとする。
権力に屈しないものは、仲間はずれ。一党独裁政治の恐さでもある。
証拠をつかもうと、家にふみこんでいくシュタージは、ナチスを連想してしまうな。
時代に翻弄される劇作家と女優に出会い(間接的)、ヴィスラーは二人のためにある行動を起こす。
自の身も危ないのにね・・・
壁の崩壊でシュタージは消滅。
記録は残り、それがラストへとつながります。
最後がとってもいいんです。しみじみと泣けます~。
善き人というタイトル、効いてます!
あったかい気持ちになるし、人間が好きになると思う
ヴィスラーがシュタージでやってきたことは無意味なこと。
でも彼が最後に起こした行動は、無駄ではなかった。
人間としてなにが正しいことか、人間同士のつながりの大切さ、芸術は人間を変えるほどすばらしいものだということが、よく伝わってきた映画でした。
主役のウルリッヒ・ミューエの心の移り変わりを表現する演技は完璧でした。
劇作家役のセバスチャン・コッホは、ポール・バーホーベン監督作「ブラックノート」に出てるそう。私の地域ではこれから公開なので観たいですねえ。
★★★★★(5段階☆は0.5)
「善き人のためのソナタ」公式サイト
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【劇場公開】
監督:フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク
出演:ウルリッヒ・ミューエ/マルティナ・ゲデック/セバスチャン・コッホ/ウルリッヒ・トゥクール/トマス・ティーマ/ハンス=ウーヴェ・バウアー
本年度アカデミー賞外国語映画賞受賞作品。
楽しみにしていた映画で、やっとこさ観にいくことができました。
1984年の東西ドイツに分かれていた時代。
旧東ドイツでは言論の自由を奪われ、人は監視されている。
裏切り、密告者など、人間不信になりそうな社会って、今のわれらにはピンとこないです。
これが今から20年あまり前のヨーロッパの国の現実だったのです。
芸術家が苦しんでいることも知らなかったし、命を断つ者もたくさんいたのですね。
主人公のヴィスラーは、シュタージ(国家保安省)の優秀な局員。
まじめで、冷たそうなおじさん。
反体制的であるという証拠を得るため、劇作家の男ドライマンと恋人である舞台女優クリスタの監視をするため、部屋を盗聴をすることになる・・・
淡々と仕事をこなすヴィスラーに思いがけないことがおこる。
盗聴器から聞こえてきたのは二人の自由な思想の会話、愛の言葉、ドライマンが弾くピアノの調べ・・・
今まで知らなかった世界に、ヴィスラーは魅せられていくのです。
シュタージという監視システム組織に驚きました。
盗聴というと覗きですからいい印象ではない。
国家に忠実にあるためといっても、上層部は出世のため、欲のために国民をマインドコントロールしようとする。
権力に屈しないものは、仲間はずれ。一党独裁政治の恐さでもある。
証拠をつかもうと、家にふみこんでいくシュタージは、ナチスを連想してしまうな。
時代に翻弄される劇作家と女優に出会い(間接的)、ヴィスラーは二人のためにある行動を起こす。
自の身も危ないのにね・・・
壁の崩壊でシュタージは消滅。
記録は残り、それがラストへとつながります。
最後がとってもいいんです。しみじみと泣けます~。
善き人というタイトル、効いてます!
あったかい気持ちになるし、人間が好きになると思う
ヴィスラーがシュタージでやってきたことは無意味なこと。
でも彼が最後に起こした行動は、無駄ではなかった。
人間としてなにが正しいことか、人間同士のつながりの大切さ、芸術は人間を変えるほどすばらしいものだということが、よく伝わってきた映画でした。
主役のウルリッヒ・ミューエの心の移り変わりを表現する演技は完璧でした。
劇作家役のセバスチャン・コッホは、ポール・バーホーベン監督作「ブラックノート」に出てるそう。私の地域ではこれから公開なので観たいですねえ。
★★★★★(5段階☆は0.5)
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