仏壇販売人、ぶつぶつ日記

山口県の隅っこから
仏壇販売人のたわ言、繰言、独り言。
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玄侑宗久「ベラボーな生活」

2006-07-08 16:47:15 | 私の本棚から

以前「食う寝る坐る『永平寺修行記』」という本を読んだときも思ったのだけれど

「禅の僧堂の生活」というのはどうしてこうも面白いのだろう?

「修行」の名のもとに、いわゆる世間の常識とはかけ離れたルールや

やり方が平然と、というか当然としてまかり通っている、

そのギャップが面白いというか刺激的なのではあるまいか?

「怖いものみたさ」というものかも知れない。

玄侑氏も次々と僧堂でのエピソードを語っていらっしゃるけれど

やはり「ベラボー」とは思っても無我夢中で過ごす期間というのは
人に何かを残すのかも知れない。

思えば、現代の生活では
「理屈抜きに決められたことを決められたとおりに、ただやる」
なんて機会は意外と少ないかも。

余計なことを考えず、というか考える余裕も与えられず
ただ、動いて、坐って・・・・・
そのうち自分の中の余計な理由付けやら解説やらが削られて
すっきりと余分なものが落ちていくという感じかなぁ?

知り合いの方丈様との世間話でも
修行中の話はみなさんそれはそれは生き生きと語ってくださる。


なんだかんだ言っても、少なくとも1年以上はこの過酷な生活に
耐えてこられたのだから、それだけでも尊敬に値すると思います。