こころとからだがかたちんば

YMOエイジに愛を込めて。

高橋幸宏  「サハヴァ」'78

2009-08-22 12:20:30 | 詩、セリフ・・・そして、コトバ


1979~1980年、まさに、「YMOイヤー」であった1980年、少年だった自分はYMOに衝撃を受けて・・・それ以来、30年近く、YMOと3人に夢中で走って来たが、「YMOイヤー」であった1980年の夏(8月)に、NHK-FMの夏のスペシャルとして「サウンド・オブ・ポップス」で、YMOの特集があった。
それをダビングして編集したカセット・テープは、今でも自分の宝物だが、月曜日~金曜日までの5日間に、YMOの曲の日、そして3人それぞれにスポットを当てた日、そして、YMOファミリーのプロデュース集と広範囲の曲がかかった。

その特集では、3人とともに、聞き手をしたのが、これまた時の人=糸井重里だった。

***

このとき、初めて聴いたのが、幸宏(当時はユキヒロという名義でしたが)の1978年のファースト・ソロ・アルバム「Saravah!」からの、このテーマ曲「サハヴァ」、それに「サンセット」という曲だった。



僕は、当時、この編集テープを毎日のように聴いて、毎日、夢のような世界に行くことが出来た。

このアルバムでは既に、細野さんがベースを、そして、トータルにストリングスや編曲を行ったのが坂本龍一だった。
全編に渡って、幸宏が惹かれてきたヨーロピアンなダンディズム、ロマンティシズムが全開のアルバムであったが、それも坂本龍一の持つロマンティシズムとの融合で開花した世界だったのかもしれない。

当時を振り返って細野さんは、「教授も自分もアメリカ志向に向いている中、YMOにユーロピアンな感覚を持ち込んだのは幸宏だった」とも言っていた。

***

当時、中学校の間では、とにかくユキヒロが一番人気があった。
今までに無いスタイリッシュで汗を感じさせないクールな幸宏のドラムのかっこよさにみんな憧れ、感化され、授業中にエンピツでドラムをトンツクトンツクやっている子が多く居た。

***

しかし、何度聴いても、この「サハヴァ」という曲は、この切ない感じ、ロマンティシズムにひたってしまい、永遠の名曲だなと想う。
歌い方が少し口ごもって、ノドで声を出す感じは、細野さんの影響だったと、幸宏は、ある番組で語っていた。

その後、何十枚もソロ・アルバムを出しているし、素晴らしいアルバムや曲も多いが、自分が幸宏の曲で選曲をするならば、この曲は(歌詞の美しさも含めて)絶対に外すことの出来ない1曲だと思う。

***

どうも、まみちゃんのせいもあるが、このところ、こういった切ない曲ばかり聴いている気がする。

***

<歌詞>

Saravah! 甘い日々
カドリール 青い天使
いつかまた どこかで会おう

So Long 淡い風 心にかかる夢よ
いつかまた おまえと会おう

今 限りない 記憶をたどる
酔いしれ ピエロみたいに

時はいつまでも 同じリスムで
過ぎ去る 歌をかなでる


Saravah! 甘い夜
最後の グラスを 飲もう
もうすぐに・・・ 夜が明けるから


作詞:高橋ユキヒロ
作曲:高橋ユキヒロ
編曲:坂本龍一・高橋ユキヒロ



■アルバム「Saravah!」
produced   by 高橋ユキヒロ
co-produced by 坂本龍一
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4 コメント

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Unknown (クロケット)
2009-08-22 21:51:32
幸宏さんのアルバムはニウロマンティックしか手に入れていないのですが、この曲も美しいですね!
まだテクノやNEW WAVEになる前の曲なのですね。
それにしてもリアルタイムで当時を過ごされた、かたちんばさんが羨ましいです。

猫さん辛いですね…
最悪あまり苦しむことなく天に召されれば良いですね。
返信する
OMIYAGE=YMO AGEにIを込めて (かたちんば→クロケットさんへ)
2009-08-22 23:01:22
クロケットさんへ

この曲、良いでしょう?
もう1つの「サンセット」という曲も良いですよ。
教授と幸宏の相性というか相乗効果が素晴らしいです。

幸宏は、この後、YMOで変化し、次に「音楽殺人」という、これまたちょっとアメリカ寄りのアルバムがあって、その後、「ニウロマンティック」という名作に至ります。

「ニウロマンティック」はサイバーパンクという小説を創った作家たちに大人気だったと聞いています。

「ニウロマンティック」は、細野さん作の「グランド・エスポワール」教授作の「カーテン」など、名曲ぞろいの名盤ですよね。

でも、確かに、僕らの世代は1979~1980年にかけて、YMOの衝撃に出会った世代で、それによって生き方が変わった少年も多いと思います。
後に出てくるテイ・トーワ、高野寛、電気グルーヴであり石野卓球、砂原良徳さんなどなどは、まさにそのYMOを全身に浴びた世代だと思います。

自分が、どうして80年代にこだわるのかは、YMOなくして語れないからでもあります。

***

まみちゃんは、また月曜日に面会に行ってきます。
自分が愛するものは、音楽であれ、人であれ、ネコであれ、受けた恩恵への感謝は、最後まで付き合うこと。
43歳の僕は、そういう心境なんですね。
返信する
緊張しながら (river)
2009-08-23 15:55:30
初コメントさせていただきます。
昨日は私のブログにコメントありがとうございました。
かたちんばさんのブログはいつも拝見させていただいてました。
わたしも洋楽、邦楽問わず70年~80年代の音楽はリアルに聴いていて
大好きなのでつい参考にさせていただきCDを買ったりレンタルなどしていたのです。
かたちんばさんやくもおさんのように、奥深くまで聴いていなかったようで、詳しくもなく表面的なんだなぁと恥ずかしくて一読者でした。ごめんなさい

YMOは全盛時代にソリッドステイトサヴァイヴァーを特に好んでレコードが擦り切れるほど聴きました。画期的で斬新でした。
高橋幸宏さんの叩く硬質なドラムの音色も非常に印象的です。
声も包み込むような天から聞こえてきそうな雰囲気もありました。
それはきっと、かたちんばさんの書かれたように喉の奥から声をだしているから
なのかもしれませんね。今、あ、そうか!と思いました。
また色々と読ませていただきますね。

まみちゃん、雄でしたか。意外でしたよ。
とても親近感があって、今、病魔と闘っていると思うと心苦しいですが
見守ってあげてください。
人間は簡単に命を捨ててしまったりしますが
動物は一生懸命 最後まで生きています。
健気で一途だからこそ愛せるのだと思います。
明日も可愛がってあげてください。

返信する
ありがとうございます。 (かたちんば→riverさんへ)
2009-08-23 16:57:16
そうでしたか・・・

自分は、余り頭が良くないので、文章も下手ですが、思いだけで、ブログを続けてきた気もします。
あと、心身共に貧弱なので、仕事でくたびれて、更新もままならない事も多いです。
そんな「けったいな」ブログですが、今までいろいろ見ていただいて、お恥ずかしい限りです。ありがとうございます。

riverさんの「人間は簡単に命を捨ててしまう」というコトバ、うなづきます。
動物は、1人で生まれ、1人で死んでいく、そういう勇気と覚悟を持っているだけで、自分は、敬意を抱きます。

ネコは、自分の死を知ると、みんなの見えないところに行って死にます。
昔飼っていた、ノラネコあがりの茶介くんというネコはそうでした。
その孤独死を自分だけで過ごす偉大さに、泣きました。
動物は偉大です。

今後もお付き合いお願いします。
よろしくお願いします。
返信する

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