こころとからだがかたちんば

YMOエイジに愛を込めて。

2014年5月19日 月曜日 暮らしの風景 ~大荒地に生きる草~

2014-05-19 23:55:17 | 雑記帳

だらしない自分は、冬の間、プランターが自然の成すがままに放置していた。
そんなうちに、どこからタネが舞い降りたのか?茎のしっかりした植物が育っていた。
どこかから、こんな安息の地に辿り着いて、誰にも邪魔されずに居られるなあ~、とでも思ったのだろうか?
こちらが、何をほどこすわけでも無い、荒れ果てた寒い寒いベランダで、自らのチカラで冬を超えた植物。

まっすぐと姿勢良く、どっしりとした構えで上に伸びた様。
昔聴いていた、高田みどりさんが居たユニット「ムクワジュ・アンサンブル」のジャケットイラストを思い出す。

花や植物を見るのが愉しみな割には、名前を知らない自分。
この植物は、いったい何という名前なんだろう?と今日、調べてみると、オオアレチノギクというものらしいことが分かった。

話す人によっていろいろと語り口は変わるのだが、田畑を耕す農業の人からは、害として言われている植物らしい。
まあ、つまりは「世間さま」で語られた用語「雑草」であり、人によっては有害植物となっている訳である。

自分はどうも「雑草」という用語が好かない。
別段「えころじすと」や「ひゅーまにすと」では無いが、排除によって成立し得る、人間さまが闊歩する此の世の有りようを示す、本質的差別用語の一種だが、植物に貴賤はなかろう。

ただし。。。
このキクが場を占めていて、かと言って、追いやることも出来ず、キュウリ、ナス、ゴーヤといった苗を植えようとしていた。
悩んだ挙げ句、空いた場所に当て込むように、苗を植えた。

***

しかし、オオアレチノギクとは、何ともアウトローで良い名前。
漢字で書くと、大荒地野菊となる。よくのっぱらになった場所に生殖する植物らしい。
しばし眺めていると「荒地であろうが、生き抜くぜ」。
といったたくましさは確かにあるのだが、ミドリの色合いや葉っぱが茎から描くカーヴなどには、本質的には優しい感じを覚える。

最終的には2メートル近い丈まで伸びるらしいので、さてさて、どうしたものかなあ。。。
と思うが、しばらくは一緒のプランターで、それぞれが育つ様を静観して行こうと思っている。
みんなケンカをしないように、頼みますよ。

***

パーカッショニストである高田みどりさんらのユニット「ムクワジュ・アンサンブル」。
その1枚目アルバム『樹・モーション』ジャケット(上記)は、1981年・雑誌ミュージックマガジンのモノクロざら紙で見て、中身を想像し、聴いてみたいなあ。。。と思っていた。

その音に出会えることになったのは、翌1982年春、高校生になった頃のことだった。
FM東京の夕方4時頃、「新日鉄アワー・音楽の森」という番組があった。
立川清登(たちかわすみと)さんの、きびきびとハリのある声が心地良い、クラシカル寄りの番組だったが、そこに高田みどりさんがゲスト出演することになった。

録音したカセットテープをようく聴いたが、ブライアン・イーノが発見した、此の世のエアポケット「ミュージック・フォー・エアポーツ」に始まり、その源泉の一つであるエリック・サティ、そして、そのような時代の流れの中で結成したムクワジュの音楽、という具合にして、奥深い音と会話が、まさに森のような放送となっていた。

■ムクワジュ・アンサンブル 「ホット・エア」1981■
ムクワジュ・アンサンブルは、長い間、このカセットテープで聴いてきたのだが、CD時代に入ってから、ジャニスで発見した赤いジャケットのアルバムを購入した。

音楽ジャンルとかカテゴリーという概念に囚われず、音そのものの探索をされるのが好きな方には、是非おすすめしたい。
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