憂鬱な5月の雨は、いまだに続いている。
今日は、家のニンゲンどもは、旅行に行き、私は、1人。
まみちゃんとコチャコ、2匹の猫と室内で過ごして、夜を迎えた。
夕方から、ビーフストロガノフを作り、独り食べた。
夜、久々にじっくり見たナイターは、応援する巨人は負けた。
しかし、回せど回せど、つまらない番組ばかり。
しかし、いつから、こんなにも、黄金色であったはずの土曜日の番組はつまらなくなったのだろうか?
どこをひねっても、面白く無い。
そうして、やはり、密室にこもって、結局、パソコンに向かってしまうのである。
12時を過ぎた。
外をシャーっと、相変わらず、雨の上をクルマが寂しく走ってゆく。
私は、手探りで音楽を選んで、聴いている。
***
<今夜の夜想曲>
●スミス 「Asleep」
アルバム「The World Won't Listen」【写真】という編集盤より。
夜の子守唄のような、魂のための鎮魂歌。
スミスの「TheQueenIsDead」を名作と呼ぶ人々が多いが、自分にはそう思えない。このアルバムにある「Oscillate Wildly」「That Joke Isn't Funny Anymore」やこの曲といった、自省的な曲、それに初期のシングルが好きだ。
英語の理解出来ない自分には、そしてイギリスの政治的社会的背景を肉体化出来ない自分には、スミスは永遠に正確に理解出来ない、とあきらめている。
そんな中やはり好きなのは、暗い曲、センチメントを感じさせる曲である。
こういう、陰鬱な夜にはスミスを聴きたくなる。
●スティング 「Be Still My Beating Heart」 '88
アルバム「Nothing Like the Sun」より。
スティングも決して大ファンと言い切れる訳じゃない。
中学生の頃に出会ったポリスの「孤独のメッセージ」以来、アルバムごとに聴いてきた人だが、決して才能豊かな人では無いと思っている。私にとってのスティングはNEWWAVEを走っていたポリスを決して越えていかない。だから、アルバムとして優れていると思えるものは無いが、名曲は多く生み出している。この曲も「Englishman in New York」「Fragile」と並ぶ、静かな名曲である。
●Peter Gabriel 「Mercy Street」 '86
アルバム「So」より。
曲は、ブライアン・イーノの「アポロ」のようなアンビエンスな音の中進んでいく。これまた、決してピーター・ゲイブリエルも、大ファンでは無いが、革命的な音楽を作ってきた敬意に値する人である。
この「So」の後に、'90年ごろだろうか、彼のステージを見たことがあったが、感動してナミダが止まらなかった記憶がある。何か原始的なチカラを音楽に感じる。それがいい形で出ている曲である。
アルバムには「In Your Eyes」という、ある種、ロキシーの「Avalon」のように、ある境地にたどり着いたかのような、達観したかのようなおおらかな美しい曲が入っている。
●David Sylvian 「Let The Happiness In」 '87
アルバム「ザ・シークレッツ・オブ・ビーハイブ」より。
港で、船が出てゆくのを見ながら・・・。
シルヴィアンの名盤は「ブリリアント・トゥリーズ」であって、このアルバム「ザ・シークレッツ・オブ・ビーハイブ」には緩慢な気がしてしまうのだが、この曲はそのタイトル「しあわせを向かえいれよう」という人生的なセリフにぐっときてしまうのである。
●坂本龍一 「A Carved Stone」'85
アルバム「エスペラント」より。
アジアの海に浮かぶ島が見える。空は、どんよりと荒れ狂い、その雲海から、一条の光が、水面に差し込んでいる。その風景が見える。
「音楽図鑑」~「ステッピン・イントゥ・エイジア」~「エスペラント」に至るアジア的に傾斜していったこの時期の坂本龍一の作品群の中、「A Carved Stone」は、かたちんばには、静止したシーンの美しさを感じさせる風景的名曲なのだった。
今日は、家のニンゲンどもは、旅行に行き、私は、1人。
まみちゃんとコチャコ、2匹の猫と室内で過ごして、夜を迎えた。
夕方から、ビーフストロガノフを作り、独り食べた。
夜、久々にじっくり見たナイターは、応援する巨人は負けた。
しかし、回せど回せど、つまらない番組ばかり。
しかし、いつから、こんなにも、黄金色であったはずの土曜日の番組はつまらなくなったのだろうか?
どこをひねっても、面白く無い。
そうして、やはり、密室にこもって、結局、パソコンに向かってしまうのである。
12時を過ぎた。
外をシャーっと、相変わらず、雨の上をクルマが寂しく走ってゆく。
私は、手探りで音楽を選んで、聴いている。
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<今夜の夜想曲>
●スミス 「Asleep」
アルバム「The World Won't Listen」【写真】という編集盤より。
夜の子守唄のような、魂のための鎮魂歌。
スミスの「TheQueenIsDead」を名作と呼ぶ人々が多いが、自分にはそう思えない。このアルバムにある「Oscillate Wildly」「That Joke Isn't Funny Anymore」やこの曲といった、自省的な曲、それに初期のシングルが好きだ。
英語の理解出来ない自分には、そしてイギリスの政治的社会的背景を肉体化出来ない自分には、スミスは永遠に正確に理解出来ない、とあきらめている。
そんな中やはり好きなのは、暗い曲、センチメントを感じさせる曲である。
こういう、陰鬱な夜にはスミスを聴きたくなる。
●スティング 「Be Still My Beating Heart」 '88
アルバム「Nothing Like the Sun」より。
スティングも決して大ファンと言い切れる訳じゃない。
中学生の頃に出会ったポリスの「孤独のメッセージ」以来、アルバムごとに聴いてきた人だが、決して才能豊かな人では無いと思っている。私にとってのスティングはNEWWAVEを走っていたポリスを決して越えていかない。だから、アルバムとして優れていると思えるものは無いが、名曲は多く生み出している。この曲も「Englishman in New York」「Fragile」と並ぶ、静かな名曲である。
●Peter Gabriel 「Mercy Street」 '86
アルバム「So」より。
曲は、ブライアン・イーノの「アポロ」のようなアンビエンスな音の中進んでいく。これまた、決してピーター・ゲイブリエルも、大ファンでは無いが、革命的な音楽を作ってきた敬意に値する人である。
この「So」の後に、'90年ごろだろうか、彼のステージを見たことがあったが、感動してナミダが止まらなかった記憶がある。何か原始的なチカラを音楽に感じる。それがいい形で出ている曲である。
アルバムには「In Your Eyes」という、ある種、ロキシーの「Avalon」のように、ある境地にたどり着いたかのような、達観したかのようなおおらかな美しい曲が入っている。
●David Sylvian 「Let The Happiness In」 '87
アルバム「ザ・シークレッツ・オブ・ビーハイブ」より。
港で、船が出てゆくのを見ながら・・・。
シルヴィアンの名盤は「ブリリアント・トゥリーズ」であって、このアルバム「ザ・シークレッツ・オブ・ビーハイブ」には緩慢な気がしてしまうのだが、この曲はそのタイトル「しあわせを向かえいれよう」という人生的なセリフにぐっときてしまうのである。
●坂本龍一 「A Carved Stone」'85
アルバム「エスペラント」より。
アジアの海に浮かぶ島が見える。空は、どんよりと荒れ狂い、その雲海から、一条の光が、水面に差し込んでいる。その風景が見える。
「音楽図鑑」~「ステッピン・イントゥ・エイジア」~「エスペラント」に至るアジア的に傾斜していったこの時期の坂本龍一の作品群の中、「A Carved Stone」は、かたちんばには、静止したシーンの美しさを感じさせる風景的名曲なのだった。