こころとからだがかたちんば

YMOエイジに愛を込めて。

2017年5月 初夏の音 ヴァージニア・アストレイ

2017-05-10 12:00:00 | 音楽帳

車窓から流れる風景。

イヤホンからのヴァージニア・アストレイが風景とシンクロする。
水車が回り、動物ががあがあと鳴き、新緑が草香り光り輝く音。
そして、まどろんで眠くなる。

むせるような暑さ。
もう夏に向かっている季節の中、彼女のあの声とあの微笑みが脳によみがえる。
彼女を想い続けて、こちらはずいぶんと老けてしまった。
「老け」なんてコトバを数年前は思いもせず・使わなかったというのに。

人は昨日まで毎日会っていたのに、ある日突然お互い疎遠になる。
気が付くと相当な時と距離が経っていたりする。
中学校の同級生ですら、花吹雪舞う卒業式に、アーチをくぐり「じゃあ、また」と言ったきり会っていない。
そんなことだってある。

***

ヴァージニア・アストレイはかわいらしい。
かわいい、と思うのは、少ない情報から得た数枚のポートレイトと純潔の処女のような音からの”そうあってほしい”と勝手に思い込んだ幻想。
それ以上入ってくる情報も手段もないので、幻想に包まれたまま、彼女は母となり音楽界から消えていた。
でも余韻は残る。

1983年秋、雑誌「ミュージックマガジン」で初めて知った作品『プロミス・ナッシング』。
あの日から30年余年近く経ったいまも、彼女はまるで妖精のようにふらりと、音楽という姿で目の前に立ち現れる。

■Virginia Astley 「It's too Hot to Sleep」1983■
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