「サーカス」というのは、今、ひさびさに聴いても良いなあと思う。
最近、何枚かのシングルは手に入れたが、素晴らしいバンドだったと思う。
1979年。
微妙に切なくも懐かしい時代。
この曲をひさびさに聴いて、まだこの時代には、貧しけれどもある種の幸福感があったのかもしれない。
そして、1980年代という、時代の分水嶺に突入していくことになる。
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この曲のアレンジャーとして、坂本龍一は初めて国内での「編曲賞」をもらっている。
当時は、まだ「日本レコード大賞」というものに意味があった、大衆が存在し得た時代だったから。
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と同時に、この1979年には、自分の人生を変える、最大の革命・カルチャーショック、YMOの「ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー」が、9月に発売され、翌年の1980年の「YMOブーム」が爆発する事になる。
1980年末の「日本レコード大賞」でYMOは「アルバム賞」を受賞する事になる。
この「アメリカン・フィーリング」は、その予兆のようなモノを感じさせる。
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「ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー」。
みんな、これがあってこそ、今、生きてこうしているんじゃないのかい?
自分には、忘れえぬ「革命的」な1枚「ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー」。
少なくとも、僕は、このアルバムが無かったら、もっと違う生き方になっていただろうし、自殺していたのかもしれない。
この1979年あたりから、最終的に1989年バブル崩壊まで・・・。
1980年代の中盤まで、全ての点に置いて、トップを走っていた日本の栄光。
音楽・文化において、他を抜きん出て、世界の最先端を走っていたこの小さい島国=日本。
そのプライドを自分も持っていたし、その象徴がYMO並びに周囲を取り囲んだサブ・カルチャー世界であり、それは確実に時代を変えた「無血(無欠)革命」だった。
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そういう時代を同時進行形で体感した自分には、2010年の崩れ落ちた日本にも日本人にも、幻滅と「憂国」しか感じない。