6月9日は粟田神社の近くにある京都ホテルオークラ別邸粟田山荘でお昼を頂きました。
昨今のコロナ禍の中、ホテル事業や飲食事業の業界は業績の悪化に見まわれています。
観光都市・京都も例外ではなく京都ホテルオークラさんも粟田山荘の営業を6月末で終了するとの報道がありました。
そんな訳で京都仲間のKさんがこの日に予約を入れて頂き、おそらく最初で最後の粟田山荘を楽しみました。
20帖の「橘」の部屋に通され、しばし二階からの景観を楽しみました。
京都の夏は鱧料理がよく出されます。
海から遠い京都では昔から生命力の強い鱧が食され、料理人の骨切りの技術と相まって夏の京都には無くてはならない食材のひとつです。
祇園祭を京都の人は「鱧祭り」と呼ぶほどです。
この日のお刺身はもんごいかとすずき
刺身醤油と一緒に梅肉が添えられ、二通りのお刺身を味わいました。
京野菜の万願寺とうがらしと丸茄子の焼物です。万願寺は京野菜とは言え産地は舞鶴市です。
これからシーズンを迎える鮎です。
これからシーズンを迎える鮎です。
まだ若鮎で小さく頭から全部頂けます。
珍味の王様「唐墨」の茶漬けです。
少し炙っているので香ばしさと塩味とのバランスが絶妙で美味しかったです。
ご飯は土鍋で炊かれたヒノヒカリです。
9千円の「ひがしやま」の懐石でしたが価格以上の品数と美味しさでした。
帰りに仲居頭さんにお願いしてお庭の見える部屋に入れて頂きました。
一階大広間「藤」の間17帖で縁側が付いています。
粟田山荘は昭和12年に西陣の織元の別荘として建てられ、良質の檜材をふんだんに使った数寄屋造りの建物です。
庭園には鎌倉時代の石灯籠が置かれ、今では採取が禁止されている鞍馬石や貴船石が多く使われています。
次にどの企業が買われるのかわかりませんが、京料理の店として是非残して欲しいものです。