4月18日、大阪府河内長野市にある観心寺のご本尊さま如意輪観音坐像のご開帳に行きましたが10時に着いて配られている金堂拝観予約券が12時30分でした。
係の方にお願いをし、最終の16時30分の予約券を頂き、その間におふさ観音と聖林寺、當麻寺をめぐる事にしました。
頂いたパンフレットにある様に聖林寺のは奈良時代に談山妙楽寺(今の談山神社)の別院として、藤原定恵(鎌足の長子)により建立されたと伝わる古寺です。
日本に7躰しかない国宝の十一面観音立像のひとつで木心乾漆造りの奈良時代特有の技法で造立されています。
ホントに美しく凛とした観音さまです。
他には先日に紹介した京田辺市にある大御堂観音寺の十一面観音立像(国宝)も同じ技法です。
今年5月から収蔵庫の耐震補強の為、1年間、東京国立博物館で展示される予定です。
搬出の事前準備が既に始まっていて、台座の蓮弁が外されていました。
元は大神神社の神宮寺の大御輪寺のご本尊さまでしたが、明治政府による神仏分離令により聖林寺に移されたようです。
その後、フェノロサや岡倉天心、ピゲローにより厨子が開扉され、その美しいお姿が広く世間に知られるようになりました。
地蔵菩薩坐像です。
丈六のお地蔵さまで迫力があります。
フェノロサ、ピゲローが寄進した厨子です。経済的に裕福なピゲローが資金を出したのでしょうね!
収蔵庫への階段の側には芍薬の花が咲いています。
一見、大丈夫に見える収蔵庫ですが一部にはコンクリートが剥がれ鉄筋が剥き出しになっていたり、耐震補強がされていないなど問題点も多々あるようです。
文化財を後世に伝えるのも大変な事だと感じます。
国宝の収蔵庫なのですから全額、国の予算で工事をするのが当たり前だと思います。
その点でもヨーロッパ諸国にかなりの遅れをとっています。
お寺は高台にある為に眺望は抜群で大神神社の御神体の三輪山や飛鳥まで遠望できます。
次に葛城市にある當麻寺へと向かいます。
かお、国宝・十一面観音立像の写真は購入した絵葉書セットから、また、地蔵菩薩坐像の写真はHPから転載させて頂きました。