4月7日の最後は千本通にある引接寺、通称"千本ゑんま堂"に来ました。
正式には光明山歓喜院引接寺と言い、閻魔法王をご本尊にされている珍しい寺院です。
この辺りは京都の三大葬送地「蓮台野」にあたります。
この日は夕方の5時前に着き、拝観は叶わなかったですが、ここのお堂の修理をされている方からお話をお聞きする事が出来ました。
平安時代、この地まで護送されてきた罪人は閻魔さまの裁きを受けて処刑され、蓮台野に風葬されたそうです。
ご住職はご高齢の庵主さまですが、ご様子をお伺いするとお元気だそうで一安心しました。
以前に別室でお茶をご馳走して頂いた事があります。
その時に境内の普賢象桜について、毎年御室桜の満開に合わせるように満開になる事を教えて頂きました。
また、普賢象桜の発祥の地である事も。
花の中央にある「変わり葉」を普賢菩薩さまが乗られている象の鼻や牙に見立てて名付けられたそうです。
また、沙羅双樹(夏つばき)と同様、花冠のまま散る姿が印象的な桜です。
境内には紫式部の供養塔があります。
一件、引接寺とは無関係に思いますが、紫式部が京都の成り立ちについて学ぶうちに小野篁に傾倒し、その足跡を巡った事に由来するそうです。
また、地獄に落ちた紫式部を小野篁が閻魔大王にとりなし助けたとも伝わっています。
境内にはシャガをはじめ花々が美しく咲いています。
5月初めには京都三大念仏狂言のひとつ「ゑんま堂念仏狂言」が行われます。
演目にセリフがあるのはこちらの念仏狂言だけです。
大御堂観音寺→常照皇寺→黒田百年桜→千本ゑんま堂と巡り充実した桜巡りの一日を過ごせました。
尚、ゑんま堂内の写真はインターネットから転載させて頂きました。