ガソリン販売▲0.6％、需要並みに回復 10月の石油統計、ＧｏＴｏ東京追加で

経済産業省は30日、10月の石油統計速報を発表した。燃料油販売は1259万6千kl（前年同月比▲3.6％）で13ヵ月連続で減少している。
10月の燃料油販売は、昨年10月の消費増税後の需要の落ち込みの影響を受ける。このため、見た目の伸び率は上振れするが、新型コロナの影響が続いており、前年を下回る油種が多かった。このうちガソリンは、392万kl（▲0.6％）で小幅ながら13ヵ月連続で減少している。前年の反動で伸び率が上振れするため判断が難しいが、前々年に比べると▲4.8％となる。自動車の構造的な需要減退ペースが年率▲2～3％であることをふまえると、10月は需要並み回復しているとみることができる。
10月のガソリン販売は、新型コロナによる需要押し下げ要因があるものの、10月から政府のGoToトラベルキャンペーンの対象に東京が加わった。国内人口の約1割を占める東京のインパクトは大きく、マイカー需要や観光地でのレンタカー需要が増加した。

石油通信社