国内初、供給網上でジェット燃料を炭素中立化 ＩＮＰＥＸ、出光、ＡＮＡ５月広島発着全便で

INPEX、出光興産、全日本空輸（ANA）は5月1日から31日まで、サプライチェーン上でカーボンニュートラル（CN）化されたジェット燃料を使ったフライトを実施する。CN化にはカーボンクレジットを使用。航空会社がカーボンクレジットを購入するケースはあるが、ジェット燃料のサプライチェーン上でCN化を行う取り組みは国内初。世界的にも極めて珍しいケースだという。
対象便はANAで広島空港を発着する全682便（1日22便＝新千歳2、羽田18、那覇2）。使用するジェット燃料は約3000トン（約4000kl）を予定、1万トン弱のCO2排出を見込んでいる。
今回の取り組みは、INPEXのマーバン原油を出光興産の製油所でジェット燃料を製造・供給。この間に両社はICAO（国際民間航空機関）のCORSIAスキーム（国際民間航空のためのカーボンオフセットおよび削減スキーム）で的確認証を受けた相当量のカーボンクレジットを調達（第三者認証取得）しCN化。ANAは付加価値が上乗せされたジェット燃料を購入しフライトに使用する（航空料金への上乗せは行わない）。さらに5月19日から21日までG7広島サミットが開催されるため、国内外にこの取り組みをPRする。

石油通信社