kintyre's Diary 新館

野球(西武ファン)や映画観賞記等を書き綴っています。野球のオフ期には関心の高いニュース等も取り上げています。

8回に痛恨の走塁ミス!侍ジャパン3連覇を逃す

2013-03-18 12:22:47 | 野球全般
チ  ー  ム 
PUERTO RICO

JAPAN

【WBC準決勝 プエルトリコ VS 日本】

【投手】
プ:M・サンティアゴ、デラトーレ、セデーニョ、フォンタネス、ロメロ、カブレラ-Y・モリーナ

日:前田、能見、摂津、杉内、涌井、山口-阿部

【責任投手】

○M・サンティアゴ1勝1敗
Sカブレラ3S
●前田2勝1敗

【日本スタメン】
4鳥谷(阪神)
D井端(中日)
9内川(福岡ソフトバンク)
2阿部(読売)
6坂本(読売))
8糸井(オリックス)
7中田(北海道日本ハム)
3稲葉(北海道日本ハム)
5松田(福岡ソフトバンク)
1前田(広島東洋)
------------
1能見(阪神)
1攝津(福岡ソフトバンク)
1杉内(読売)
1涌井(埼玉西武)
1山口(読売)

【戦評】
決勝進出をかけて大一番だったが、プエルトリコ相手にまさかの敗戦を喫してしまい3連覇の夢は断たれてしまった。
試合開始は10時からだったので当然勤務中なので詳細は一切判らず、昼時に外出先でワンセグを観た時は7回裏位?だった。最初は観れたけど途中から受信状態が悪く中継が繋がらず、次に繋がったのは9回表の途中でスコアは1-3とリードされていた。

日本として誤算だったのは前田が初回に1点を許したことだった。今大会は先制点を何度か与えているが、準決勝で先取点を与えた意味は第1ラウンドより遥かに不利だ。前田のツーシームが際どいところを突いていたが球審の判定はことごとく「ボール」で、甘く入った球をセンター前にポトンと落とされ先制されたのは痛かった。
打線も先発サンティアゴを捉えきれずチャンスを築いても得点圏で安打が出ず焦りは募るばかりで、その影響が8回の拙走にも現れた。ベンチもサインが不徹底で選手任せ的な作戦で自滅した。
8回1死1,2塁で打者は4番阿部。普通に考えれば阿部にじっくり打たせるのだろうが、後の無い試合で追い詰められた状態でベンチの作戦も中途半端だった。ロメロの2球目に重盗を仕掛けたが井端はスタート切ったが途中で止め、1塁走者内川は一目散に2塁を目指したが、井端が帰塁したことで1,2塁間に挟まれ捕手モリーナに刺された。阿部がこのミスを取り返すこともなく力の無い2塁ゴロで好機は潰えた。ベンチはデータからロメロのモーションなら走れる(捕手がメジャー屈指の強肩モリーナでも)との判断だったのだろうが、だったら「何球目」とか細かい指示を発するべきで、選手に判断を任せるのは酷な場面だった。それとも4番阿部に対して全幅の信頼を寄せていなかったのもこの作戦を採用した要因かな?

9回に糸井が四球を選んだものの先頭の坂本も最後の打者となった代打松井(東北楽天)も初球打ちで倒れ3連覇は消えた。プエルトリコは初の決勝進出を決め、準決勝第2試合オランダ対ドミニカ共和国の勝者と対戦する。

【大会を振り返って】
チーム構成の段階で後れを取った日本代表だった。第1ラウンド強化試合、練習試合を経ての試合だったが、明らかに格下だったブラジル、中国相手に思わぬ苦戦を強いられたのも一発勝負の国際試合の怖さだ。
日系人やNPB所属経験者や現役選手を多く抱えるブラジルには終盤8回で逆転、中国代表相手にも5点しか奪えず完封して当然の相手だったが最終回に2点取られ快勝とは行かなかった。順位決定戦の対戦相手キューバにはこのラウンド唯一の敗戦を喫し2位で東京ラウンド進出となった。
第2ラウンドは場所を東京ドームへ移しての対戦で、プールBを勝ち抜いた台湾とオランダを加えての対戦。第1試合は9回2死で井端の起死回生の同点打が出て延長戦で台湾を振り切ったがあわや敗戦となる危ない展開だった。第2試合はキューバを破ったオランダ相手に16-4でコールド勝利。順位決定戦で再度対戦も10-6と大勝し、打線が上向きになってきたのは明るい材料だったが...。

当初の合言葉「皆でアメリカへ」を果たしてホッとしたのだろうか?アリゾナ合宿ではメジャー球団と2試合練習試合を重ねて1勝1敗も打線は好調を維持。だが、ここに落とし穴があったのだろうか?砂漠で空気が乾燥して球が飛ぶアリゾナでの試合で長打が出た事が勘違いを呼んだのだろか?準決勝戦では中田や坂本らの大振りが目立った結果1点しか奪えず敗退した。

【課題】
課題を探せば多いが、2連覇したチームと今大会のチームをみると、当然ながら現役メジャー選手が皆無の点がある。これにはメジャー球団在籍の選手の個人的な事情やチーム事情も反映され選出出来なかったのはマイナスだ。最も選手会は一度不参加を決議して撤回するなど国内事情もあって監督も決まらず後手後手に回りチーム編成の時点で立ち遅れていた。
メジャー球団側が選手の派遣を渋るのは予想出来ていたので、早目に手を打てばダルビッシュや岩隈の参加も可能だった筈だし、一時は参加を噂されていた田沢(Rソックス)も招集可能だったかも。1,2回大会は松坂も含めて先発投手陣に柱が出来ていたのが今回との大きな違いでもあった。今回は田中、前田に期待が集まったが松坂やダルに比べればやはり経験や実績で劣る。
打者ではイチローの不在が響いた。捕手、4番、主将の役目を仰せつかった阿部だったが怪我の影響もあり期待には程遠い内容だった。機動力野球をするにも最終段階で昨年の両リーグの盗塁王(聖澤、大島)を外すなど人選にも疑問が。
イチローは選手達の精神的なリーダーでもあったが、阿部にはそこまでの人望と強烈なキャプテンシーを発揮するには至らなかった。落選した5人の思いは果たして阿部はどこまで受け取っていたのだろうか?

山本監督を始めとする首脳陣だが果たして目指す野球と意思疎通は十分だったのだろうか?スコアラーの対戦相手分析力は?作戦の立案は?選手起用は?モチベーションは(あの合言葉で良いのか?)?など
負けたことで今後はマスコミがあれやこれやと敗因探しに躍起になるだろうが、地の利もあったが国内選手だけで4強入りしたのだから最低の目標は達成したので無念だが良しとしたい。

【侍ジャパン戦績】
2006年⇒優勝(準優勝:キューバ)
2009年⇒優勝(準優勝:韓国)
2013年⇒4強(5勝2敗)
<第1ラウンド>
日本5-3ブラジル
日本5-2中国
日本3-6キューバ
<第2ラウンド>
日本4-3台湾
日本16-4オランダ(7回コールド)
日本10-6オランダ
<準決勝>
日本1-3プエルトリコ


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