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『歴伝・洋楽名盤宝典――精選「LP手帖」月評1957~1966』凡例

2009年03月01日 11時20分41秒 | 音楽と戦後社会世相
 昨日の続きです。合わせてお読みください。


●凡例●

・本書は、音楽出版社発行の月刊雑誌『LP手帖』における、創刊一九五七年一月号から一九六六年一二月号までの十年間に掲載された〈新譜レコード月評〉を編年体で抜粋収録したもの。抜粋にあたっての編者の基準は以下のものである。
 ①今日にまで名盤として残る演奏の、日本での初発売当時の評価として興味深く読めるもの。この時代の傾向、好みなどがはっきりと読み取れるもの。
 ②発売当時の特殊な時代背景や出来事などが感じられるもの。
 ③今では忘れられてしまった演奏だが、発売当時は意外なほどに高く評価され、ぜひとも復刻盤発売で再検討してみたい演奏。
 ④レコード批評としての原点を感じさせるもの。レコード批評と時代とのかかわりを感じさせるもの。レコード批評の変遷を考える上で参考となるもの。
・本書への収録にあたっては原典のニュアンスを尊重して文字づかいは原典通りとし、明らかに誤植、誤記と思われるもの以外は、なるべく手を加えないこととした。ただし、わずかに用いられていた旧字体、旧かなづかいは現行のものに改め、一部の筆者が用いていた「絃楽」は「弦楽」に統一した。また、速報性を求められる「月評」という性格から、必ずしも推敲を重ねられた文章とは思えないものが散見されるので、読者の便を考え、最小限の範囲で読点、接続詞などを補ったものが若干ある。
・作曲者名、作品名の表記は原典通りを原則とした。したがって、現行と異なるものが多数のこり、また、本書中での不統一も発生しているが、それぞれ発表当時の表記としてご覧いただきたい。現行表記との異同、特に演奏者名に関しては、適宜、各ページ左端の註解で補った。
・収録数を確保するため、原典で改行されているところは、すべて「/」を用いて明示し、そのまま続けた。また、編者の 判断で適宜、省略を施した。原則として(略)(中略)(以下略)と明示したが、文頭にしばしば見受けられた前欄との 接続的話題や、文末に補足的に書かれることの多かった試聴盤の盤質や音質への言及などは、特に明示せずに省略した。
・当時の月評をそのまま再録するという方法を採ったので、付せられた規格番号は、当然のことながら発売時のレコード番号である。原盤ソースなどの特定に便利なように、適宜、各ページ左端(紙面の都合で次ページに回り込んでいる場合もある)に註解を施した。註番号は、本文の規格番号と同じとした。
・註解では、それぞれのレコードの日本での初回発売時期、ステレオ録音のモノラル同一音源先行発売時期などに、かなりこだわって記載した。輸入盤が一般では入手が難しかった時期だけに、一般的には日本でいつから聴くことができたか、という視点の資料としても意味を持たせたものである。
・録音年は、特に異盤の存在などで必要と思われるもの、調査が困難と思われるものに明記した。それ以外は、通常のカタログ類の記載で代用されたい。
・註解では、本文中で語られている他盤、別録音に関する記述などの補足も行なった。
・原盤ソース、録音年に関しては綿密に調査をし、一部は編者の推論で記載した。出来得るかぎり正確を期したつもりだが、誤り等があれば、ご指摘いただきたい。
・註解欄にはスペースの都合を勘案しながら、関連レコード盤の写真を掲載した。編者の所蔵するものから、頻繁に見かけるものは避けて選択したが、逆に、掲載すべきもので、手元にないため掲載出来なかったものに関してはお詫びするほかない。



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