何気ない風景とひとり言

寺社&石仏巡り、小さな旅、散策...ふと目に留まった何気ない風景...切り取って大切な想い出に!

久米寺-(2) (橿原)

2018年07月22日 | 寺社巡り-奈良

【奈良・橿原市】創建についてはさらに、大和朝廷で軍事部門を担っていた久米部が氏寺として建立したという説もある。 また、空海が久米寺の塔で真言宗の根本経典の1つ大日経を感得したのち真言宗を開いたとされ、真言宗の発祥地ともいわれる根本道場。
江戸時代万治二年(1659)に京都仁和寺から移築された多宝塔は、桃山様式を残している。

南面する本堂に向かって右側に、いずれも三間四方で正面が蔀戸の4つの仏堂が西面で建ち並んでいる。 一番奥は阿弥陀堂で、傍に不動明王や大日如来など5躰の石仏と、西日を燦々と浴びてひかり輝く金ピカの大日如来像が智拳印を結んで鎮座している。 阿弥陀堂の南側に、西日を受けた観音堂、地蔵堂そして大師堂が横並びで建つ。 大師堂前に、四隅に高欄を設けた立派な基壇があり、壇上に立つかなり古そうな多層石塔に興味がわいた。 十三重層塔と思うが、上部が不完全なため正確な重数が分からない。
本堂に向かって左側に多宝塔、金刀比羅宮そして右奥に大きな唐破風玄関がある庫裡が建つが、桃山様式を残す多宝塔の姿が美しい。 境内参道脇に不動三尊像、役行者像そして弘法大師修行像が鎮座しているが、寺号の由来となった肝心の久米仙人石像を失念した

本堂右奥に建つ宝形造本瓦葺で三間四方の阿弥陀堂....「阿弥陀」の扁額が掲げられている
 
正面中央間は格子戸,脇間に花頭窓....「弘法大師御誕生千二百年記念」の碑が立つ/結跏趺坐で智拳印を結んだ金色の大日如来坐像

阿弥陀堂傍に鎮座する5体の石仏..左から不動明王坐像、薬師如来坐像、観音菩薩坐像、大日如来坐像そして地蔵菩薩立像
 
右手に利剣(宝剣)、左手に羂索を持つ不動明王坐像....舟形光背に火焔が刻/右手に錫杖、左手に宝珠を持つ地蔵菩薩立像....光背の上部に地蔵菩薩の種子が刻

入母屋造本瓦葺で妻入の観音堂....大棟や隅降棟に鬼瓦、拝みに蕪懸魚、妻飾りは素式
 
観音堂の正面三間は釣金具がないが蔀戸....右手に宝篋印塔が立つ

観音堂(左)と地蔵堂(右)の間に宝篋印塔と2基の石碑が立つ

寄棟造本瓦葺で妻入の地蔵堂(納骨堂)....各棟先に鬼瓦が乗る
 
地蔵堂の右手に鎮座する石像は、像前に立つ幟に「大和寿老神」の幟が立つが、弥陀定印を結ぶ阿弥陀如来のようだ

露盤宝珠を乗せた宝形造本瓦葺の大師堂....隅降棟と稚児棟の先に鬼瓦、周囲に切目縁を巡らす
 
大師堂の正面三間は蔀戸(釣金具が下がる)/大師堂前の石壇上立つ多層石塔....上部は破損したようで不完全な状態

多宝塔(重文)....桃山時代の建立で、万治二年(1659)に京都・仁和寺より移築された
 
多宝塔には法界定印を結ぶ大日如来坐像を安置/組物は上層が四手先、下層は出三斗で、中備に間斗束....下層四方に板唐戸と連子窓

不動三尊像と役行者像
 
三鈷剣と羂索を持ち、両側に眷属(童子)を従えた不動明王像/高下駄を履いた修験道開祖・役行者像

多宝塔の左手に建つ入母屋造銅板葺で一間四方の金刀比羅宮
  
金刀比羅宮/弘法大師修行像/弘法大師石....刻まれているのは梵字と思うが

入母屋造桟瓦葺で裳腰を設けた庫裡....獅子口を乗せた大きな唐破風の玄関

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