【東京・練馬区】高野台に鎮座する氷川神社で、谷原氷川神社と呼ばれる。
社伝によると、慶長年間(1596~1615)、武蔵国(さいたま市)一ノ宮の大宮の氷川神社から祭神を勧請し、江戸時代初期に創建されたようだ。 江戸時代には南西約100mの位置にある真言宗の名刹・長命寺の境内にあり、谷原氷川神社の別当寺(神宮寺)だった。 明治維新の神仏分離令により現在地に移転。 主祭神は須佐之男命で、境内末社に3神(天照大神、天児屋根命、応神天皇)を祀る。
長命寺参拝後、笹目通りを挟んで斜め向かいに鎮座する谷原氷川神社に向かう。 通りに面して「氷川神社」の額が掲げられている鳥居が立ち、鳥居の間から明るい境内に鎮座する石燈籠、狛犬そして社殿が見える。 境内参道を進んで社殿に....社殿は黒っぽい板張りの壁で、拝殿には横板が張られているが、拝殿後方に回ると、幣殿と本殿には縦板が張られ、本殿は簡素な造りだ。
道路から眺めた谷原氷川神社の全景
「氷川神社」の額が掲げられている明神鳥居越しに眺めた境内..鳥居は昭和五十一年(1976)造立
石燈籠越しに眺めた境内
大正七年(1918)造立の獅子の狛犬..左右の台座正面に各一字「奉」「獻」の刻
入母屋造銅板葺の拝殿..嘉永五年(1852)建築
拝殿向拝の虹梁や母屋正面頭貫に鮮やかな線様が入っている..大棟両端に獅子口が乗る
拝殿向拝の線様を刻んだ虹梁上に線様を入れた大きな蟇股がのる/向拝に2つの鈴が下がる
拝殿の垂木は二軒で平行垂木
本殿は天保六年(1835)建立
拝殿・幣殿・本殿が連なるが、切妻造銅板葺の本殿はかなり簡素
切妻造桟瓦葺の境内末社..左から春日神社(祭神天児屋根命)、皇大神宮(祭神天照大神)、八幡神社(祭神応神天皇)
石造り神明鳥居を従えた稲荷神社(と思う)..流造銅板葺の社
稲荷神社前に佇む石燈籠と手水鉢..手水鉢は文政十二年(1829)造立か