【中国・河南省・洛陽市】洛陽市の南7kmほどにある明代万暦二十年(1592)建立の関羽の廟で、劉備に忠義を尽くした三国志の英雄のひとりである忠臣・関羽の首が埋葬されていると伝えられる。
三国時代、蜀の名将・関羽は呉の孫権と戦い、当陽で敗れた。 孫権は関羽の首を魏の魏の始祖・曹操に贈るが、祟りを恐れた曹操はその首を手厚く葬ったのが関林。
関林の配置は典型的な中国古代建築の特徴を表現し、主要建造物は明代のもので、舞楼、表門、儀門、拝殿、大殿、二殿、三殿、石牌坊、碑亭(八角亭)などが配置、碑亭の後ろに関羽の首塚が....。
関羽を祀った廟は中国のあちこちにあるが、最初に建てられたのがこの関林廟で、関羽の首が埋葬されているということで興味を抱かされた。
白い大理石の狛犬の霊獣が立つ表門くぐって境内に....直ぐ正面に儀門があり、明代の鉄製狛犬が迎えてくれた。 儀門から関羽像が鎮座する拝殿(啓聖殿)への参道は「石獅通路」と言われ、石柵板の上に104体の石獅子が見事に並んでいる。
境内の一番奥に、堂宇のある境内とは違った雰囲気が漂う一角があり、そこには牌坊と八角碑亭があり、その直ぐ後ろに塀に囲まれた緑の小高い塚山が....そこが関羽の首塚で、何とも言えない霊験を感じた気がした。
関林廟の表門前の広場に建つ舞楼..清代乾隆56年(1791)建立
表門(大門)..両側に立つ白い大理石の石獅子は明朝最大で勇ましい姿で威厳がある
儀門..もとは明朝代の関廟の表門
儀門と門両側に明代の鉄製の狛犬が鎮座
鉄製の狛犬の霊獣 重厚な鼓楼(左)と鐘楼(右)
儀門から拝殿への参道..石の柵板と「石獅通路」(石獅子は104体)
拝殿(啓聖殿)..明代万暦21年(1593)建立、関羽像が鎮座
啓聖殿の左前の来福鼓と関羽が使った「青竜偃月刀」(レプリカ)と右前の梵鐘と「関聖亭
君之宝」
啓聖殿に鎮座する十二冠冕旒王冠を被った関羽像..左右に廖化と王甫、その外側に周倉
と関平(関羽の息子)
三国志を表す壁画
財神殿(二殿?)..明代万暦20年(1592)建立
財神殿前の2基の線香炉 財神殿に鎮座する関羽像
春秋殿(三殿?)..清代嘉慶22年(1817)建立/春秋殿に鎮座する関羽像か?
牌坊と碑亭と関羽首塚が重なる..首塚は八角の塀に囲まれた小高い緑の塚山
牌坊の後ろに立つ碑亭(八角亭)と石碑..清代乾隆30年(1765)建立
碑亭の直ぐ後ろの「関羽塚」の石坊..ここが首塚の入口になるのかな?