
【東京・目黒区】東京都区内で現存する最古の木造建造物。
室町時代初期の建立とされる。 平安時代仁寿三年(853)に慈覚大師円仁により創建された天台宗の古刹・円融寺に建つ釈迦堂で、国の重要文化財に指定されている。 東京都下では正福寺の地蔵堂に次いで2番目に古い建造物で、唐様(禅宗様)に和様を多く取り入れた建築。 元は茅葺屋根だったが、昭和二十五年(1950)に銅板に葺き替えられた。
山門(四脚門)をくぐって境内に....真っ直ぐ延びている参道の先に室町末期建立の仁王門が建つ。
堂々たる禅宗様の仁王門を通して優美な姿の釈迦堂が見える。 美しく緑青が浮き出た銅板葺はみやびな趣があり、大きな軒反りの優美な屋根に目を奪われる。 周囲に禅宗様高欄付き切目縁を廻らしているが、逆蓮頭を乗せた親柱の高欄は珍しい。 正面三間はいずれも上部に連子を入れた桟唐戸。 軒廻りは二軒平行垂木、組物は出三斗で中備は台輪上に詰組、柱は丸柱で上部のみに粽がある。

唐様と和様を取り入れた建築の仁王門越しに眺めた釈迦堂....室町末期建立の仁王門には、永禄二年(1559)造立の木造金剛力士像が鎮座

広い境内の正面に建つ釈迦堂....後方に昭和五十年(1975)建立の阿弥陀堂(本堂)が建つ

入母屋造堂板葺の釈迦堂....室町時代応永年間(1394~1428)の建築

逆蓮頭を乗せた親柱の禅宗様高欄付き切目縁を周囲に廻らす

正面三間はいずれも上部に連子を入れた桟唐戸....賽銭箱に菊紋がある

軒廻は二軒平行垂木、柱上に台輪を置き組物は出三斗、組物間に詰組、柱は上部のみに粽がある丸柱


逆蓮頭を乗せた親柱、勾欄の横木(地覆・平桁・架木)の間に斗束と栭束

側面四間で正面側一間が桟唐戸、後の三間は羽目板....大棟端に鳥衾を乗せた鬼板、拝に三ツ花懸魚、妻飾は虹梁大瓶束

釈迦堂は東京23区内で最古の木造建造物 (東京都下では正福寺地蔵堂の次に古い)
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