何気ない風景とひとり言

寺社&石仏巡り、小さな旅、散策...ふと目に留まった何気ない風景...切り取って大切な想い出に!

丸小野寺 (国東)

2015年05月13日 | 寺社巡り-大分

【大分・国東市】奈良時代の養老二年(718)、国東六郷満山の開祖・仁聞菩薩による開山だが、往昔は現在よりやや下流の字岡の東に伽藍があり、中山東光寺と号していた。
天正年間(1573~1592)の大友の兵乱で焼失し廃寺となったが、約100年後の江戸時代寛文年間(1661~1673)、大楽院豪全という僧が中興し、寺名を丸小野寺に改称して再建した。 本堂から離れた樹林の中に本尊薬師如来像を安置した講堂が建つ。 天台宗で本尊は不動明王立像(不動三尊)。 <国東六郷満山霊場第十六番札所(六郷満山中山末寺)>

道路から川向うの丘陵上の樹林の中に堂宇の屋根が見える。 流れに架かった橋を渡った先に自然石を敷いた坂の参道があり、苔生した石畳が山門まで続いている。
石畳を登りつめたところに古色をとどめた山門がひっそりと建ち、山門のすぐ左手に苔生した宝塔のような1基の国東塔が立つ。 塔の一部が欠損しているので壊れていたものを組み合わせたものと思うが、その姿は秀作で歴史を感じさせる。
狭い境内に建つ本堂は古民家のような佇まい....境内を拝観しながら撮影していると、住職の奥様が出てこられ、本堂のガラス戸を開けて「中へどうぞ」と入れて下さった。 ご住職は不在中だったが、奥様から寺の縁起を伺いながらご本尊の不動明王立像の他、如来や菩薩などの仏像を拝まさせて頂いた。
本堂から数百メートル離れた山中の樹林の中に講堂があるらしいが....諦めた。
  
自然石を敷いた苔生した石畳の参道と石垣

参道から眺めた境内..山門の左手に苔むした国東塔が佇む
  
古色をとどめた切妻造桟瓦葺の山門(四脚門)..棟両端に鯱を乗せている/笠が苔生した国東塔(無銘だが優秀作)..国東塔の特徴の反花が欠損

山門の格天井に描かれた絵字(新しいようだ)

山門から眺めた古民家のような本堂

寄棟造桟瓦葺の本堂..江戸時代文久二年(1862)再建
 
正面に鰐口が下がる/本堂には本尊不動明王立像(不動三尊像)の他、釈迦如来像、観世音菩薩像などを安置

境内の隅に佇む石造物(石祠内の石仏、板碑など)
  
石祠に鎮座する観音菩薩立像..文化十三年銘(江戸時代1816年作)/石祠に鎮座する地蔵菩薩坐像..天保三年銘(江戸時代1832年作)/板碑..風化が激しく銘は不明

境内に置かれた手水鉢
  
山門傍の小さな手水鉢/石燈籠..雪見燈籠のようだが../無縁仏群の傍に佇む板碑(種子があるので板碑と思う)

無縁仏の石仏及び墓石群

本堂前の境内

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする