何気ない風景とひとり言

寺社&石仏巡り、小さな旅、散策...ふと目に留まった何気ない風景...切り取って大切な想い出に!

瑠璃光寺 (国東)

2015年05月10日 | 寺社巡り-大分

【大分・国東市】奈良時代の養老二年(718)、国東六郷満山の開祖・仁聞菩薩により開創された、末山末寺八ヵ所の一つ。 鎌倉時代の康元二年(1257)に火災により堂宇が焼失したが、仏像は難を逃れた。
南北朝時代の動乱期、京都での戦いに敗れた足利尊氏が西走して国東半島に上陸し、神社仏閣に戦勝を祈念したが、瑠璃光寺を崇敬した尊氏は建武三年(1336)、足利氏の祈願所として寺録五十四石を賜って中興....以降、隆盛を極め末寺14ヵ所を擁した時期があった。
境内には室町時代から寺の歴史をみてきた樹齢600年のサルスベリの巨木がある。 天台宗で本尊は薬師如来像。 <国東六郷満山霊場第十四番札所 (六郷満山末山末寺)>

田園風景を眺めながら丘陵を上って行くと、道路脇の土手に石仏が整然と並ぶ....境内を囲むように鎮座する石仏はみな石臼内に納められていて何か不思議な感じがする。
ホウキを持った小坊主さんの出迎えを受けた後、右手に立つ国東塔を眺めながら苔生した石段を上って境内に。 石段を登り切ると直ぐ正面に大きな宝形造りの本堂が建つ。
前庭には樹齢600年で日本一とされる大きなサルスベリがあり、その周辺と境内の隅には苔生した多くの石造物が佇んでいて風情を感じさせる。 その中でも、草が生えた苔生した入母屋造り屋根で、四方向に仏像が彫られた石殿に興味が引かれ、印象に残った。
境内にはたくさんの石造物が鎮座するが、裏の山麓で五輪塔に見守られながらキノコ(シイタケか)を栽培していたのには驚いた。

寺前の駐車場から眺めた瑠璃光寺..境内を囲むように石臼内に鎮座する石仏が整然と並ぶ
 
寺前の道を挟んだ反対に立つ切妻造桟瓦葺の地蔵堂..手前に子育て地蔵が佇む

古刹を感じさせる門前..ホウキを持った小坊主さんが迎えてくれる
 
苔むした石段の両側に大きな国東塔と五輪塔が佇む

露盤宝珠を乗せた宝形造銅板葺の本堂..露盤に卍字の紋章
 
正面は全面ガラス張りで、軒下に小さな喚鐘が下がる
 
本堂の左手に建つ切妻造桟瓦葺の庫裡..身舎に裳腰を設けている/本殿前に建つ宝形造桟瓦葺の鐘楼..屋根軒の四隅に珍獣が鎮座、「幸せの鐘」とある

宝形作銅板葺の観音堂(明光院)

前庭の石造物と樹齢600年とされるサルスベリ(日本一の名木とされる)
 
瑠璃光寺石殿(鎌倉時代作とされる)/高さ1.4mで屋根(笠)下の方形軸部の表裏2面に各2体、両側面に1体の仏像が彫られている
  
石祠内で牛に乗る大威徳明王像か..3面しか見えないが大威徳明王像は6面6臂6足/不動明王石像/2基の五輪塔

境内の片隅に佇む石造物群
 
境内参道脇に鎮座する石造物群                 五輪塔

地蔵尊石像や僧の石像
 
栽培所への参道脇に立つ五輪塔/境内の奥で五輪塔に守られて栽培しているのはシイタケか
コメント
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