何気ない風景とひとり言

寺社&石仏巡り、小さな旅、散策...ふと目に留まった何気ない風景...切り取って大切な想い出に!

西来寺-(1) (横須賀)

2024年09月11日 | 寺社巡り-神奈川

【神奈川・横須賀市】平安時代の弘仁年間(810〜824)、比叡山天台の学僧・定相律師により天台宗の寺として創建され、一乗寺と号した。 寛元四年(1246)、親鸞聖人関東遊行の際、国府津(相川足柄江津)真楽寺において住持乗頓が親鸞聖人の法莚に詣でて浄土真宗に帰依し、寺号を西来寺と改めた。 これにより乗頓が西来寺の開基となる。
戦国時代、一向一揆を恐れた相模国守護小田原城主北条氏直公は領内に一向宗である真宗寺院のあることを許さず、光明寺(浄土宗材木座)の末寺として改宗を厳達された。 宗旨は浄土真宗(大谷派)で、本尊は室町時代後期の作と推定される阿弥陀如来立像。

★境内入口に寺号と宗旨を記した門柱が立ち、切石敷の境内参道の先の石段の上に山門が建つ。 境内に入ると、右手に”亀の池”があり、池の奥に小さな石橋が架かっている。 低い山の傾斜地に造営された境内は三段になっていて、一番低い所に”亀の池”、中段に山門そして高い位置に本堂や庫裡などが建つ。 山門の石段下に、垂乳根が下がる銀杏の老木が聳え、阿弥陀仏の「四十八願道」の石柱が立つ。

△宗旨と山号・寺号が表記された門柱から眺めた境内....手前右手に”亀の池”があり、銀杏の古木だ聳え、石段上に山門が建つ....右上は庫裡

△下段にある”亀の池”....”鶴の池”もあるようだが、庫裡奥の庭園で非公開か?

△”亀の池”の奥に小さな石橋が掛かっている

△境内は三段に造営されていて、中段に山門、上段に本堂、鐘楼、庫裡などの堂宇が建つ

△石垣の上に建つ山門は大正九年(1920)建立で古くはないが趣がある

△”亀の池”の辺に佇む二基の紀念碑....手前は明治十六年(1883)の造立で、いずれも海軍将兵の功績を称えている/奥は明治廿四年(1891)の造立

★山門の建立は大正九年(1920)で古くはないが、凝った造りの袖塀を備えた品のある四脚門だ。 袖塀は白壁に幅広に連子子を配した連子窓を設けた透塀で、趣がある。 親柱と控柱の根元に飾り金具を施し、前後の控柱の頭貫に獅子の木鼻を配していて格式を感じさせる。
板扉に珍しい彫刻が掛けられた山門をくぐると、狭いエリアの地面が緑の苔で覆われ、七分咲きの早咲きの桜のピンクがきれいだ。 山門脇に多くの舟形石仏が鎮座して参詣者を迎えているが、いずれも墓碑で、ほとんどが江戸初期から中期に造立されたものだ…合掌。

△石段上に建つ切妻造桟瓦葺で袖塀を備えた山門....石段下に昭和六十三年(1988)造立の「四十八願道」(阿弥陀仏の誓願)と刻まれた石柱がある

△両側の瓦葺袖塀は、白壁に幅広に連子子を配した連子窓を設けた透塀

△山門は冠木門に屋根を乗せたような造りの四脚門….軒廻りは二軒繁垂木、前後の控柱の頭貫に木鼻を配している

△大棟端に獅子口が乗り、拝は蕪懸魚       親柱と控柱の根元に飾り金具を施している

△控柱上部の頭貫に各2頭の獅子の木鼻がある....梁に笈形をのせて棟木を支えている

△格式を感じさせる佇まいの山門

△珍しい彫刻が掛けられた山門の板扉を通して眺めた石垣の上に建つ本堂....石段右手石垣の中の楕円形の石は後補か?

△山門脇に鎮座数する江戸初期から中期に造立された舟光背形石仏群

△刻まれた年号は元和、正保、寛文、延宝、貞享、元禄などが確認できる

△山門エリアに佇む石燈籠

△早咲きの桜が咲く山門エリアから眺めた上段に建つ本堂と鐘楼

△石燈籠越しに眺めた上段の本堂






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