天声人碁

剣正28号が「囲碁」を中心に雑感、独り言を随時書き込みしていきます。
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第9回農心辛ラーメン杯/常昊4連勝、中国初V!

2008-03-07 16:20:58 | プロ棋戦

【第9回農心辛ラーメン杯第13戦】
日中韓3国による勝ち抜き団体戦、第9回農心辛ラーメン杯の第13戦が、 2月21日に中国上海市「華亭飯店」で行われ、 中国・常昊九段が韓国の5番手・朴永訓九段に中押し勝ちを収めた。 常昊九段は4連勝で農心杯9回目にして中国チームに初優勝をもたらした。

【第12戦】
中国・常昊九段が、 韓国の4番手・李昌鎬に半目勝ちして、中国チーム初優勝へ、 あと1勝と迫った。

【第11戦】
中国チーム4番手の常昊九段が日本チーム主将の高尾紳路九段に 黒番2目半勝ちし、日本チームはここで敗退となった。

         (日本棋院HPより抜粋)

     ◇   ◇   ◇

中国・常昊九段の4連勝で中国が初優勝、開催地の中国・上海は大騒ぎでしょうね。そして中国に優勝をもたらした常昊九段は英雄扱いだと思われます。
中国囲碁界は国内から選りすぐった多くの少年少女を国家レベルで育成にしており、いずれは韓国をしのぐ一大勢力になるような気がします。

準優勝の韓国、世界棋戦はほぼ独占の状況でしたが、ややカゲリが出てきたように思います。
過去の日本囲碁界のスローダウンに似たムードも感じられますが杞憂でしょうか。

そして日本は主将の高尾九段が中国・常昊九段との一戦に敗れて最下位の結果でした。
本シリーズでは羽根九段と山田九段がそれぞれ1勝したものの、河野九段、依田九段、高尾九段は善戦むなしく0勝で敗退でした。

世界棋戦で勝てない日本、棋士のレベルアップも課題ですが、囲碁人口の減少の方が深刻だと思います。
プロを支える囲碁ファンが増え、囲碁に魅力を感じる子供たちが増えることにより、棋士のレベルも上がるでしょう。
そのためには囲碁の魅力を伝える「何か」が必要だと思います。
過去、韓国では「スーパースター・李昌鎬の登場」、日本では「ヒカルの碁」でブームになりました。
囲碁の魅力を伝える「次の一手」、難問ですが道を切り開いていかないと・・・・。

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第32期棋聖戦第5局/趙十段、執念の2勝目

2008-03-04 23:08:43 | プロ棋戦

 第32期棋聖戦七番勝負、山下敬吾棋聖と挑戦者、趙治勲十段の第5局は2月27日、28、京都市ので行われ、趙十段が黒番3目半勝ちし、通算成績を2勝3敗とした。第6局は3月13、14日、静岡県熱海市の「熱海後楽園ホテル」で打たれる。
 中盤、趙十段が中央に厚みを築き、山下棋聖が右下の黒を取った局面で、白有望と見られていたが、趙十段は左上で競り合いに持ち込んで流れをつかみ、優勢になった。寄せで秒読みに追われながらもリードを守り切り、執念の逆転でカド番をしのいだ。

<趙十段の話>
 序盤ではつぶれも覚悟していた。白が緩んでチャンスがめぐってきた。

<山下棋聖の話>
 1日目はよかったと思っていたが、封じ手からおかしくしてしまった。

                 (読売新聞より抜粋)

    ◇  ◇  ◇  ◇

「趙十段、執念の2勝目」、このタイトルがピッタリの第5局でした。中盤から秒読みに追われながら勝ち抜くスタイルは、絶頂時の趙十段を彷彿させる内容でした。

一方、趙十段の迫力にひるんだか後半は失速気味の山下棋聖でした。それでも趙十段の厳しい手段に真正面から堂々と立ち合う姿は剣豪同士の真剣勝負といったところでしょうか。

趙十段、1回目のカド番は何とかしのぎましたが、次の第6局はどうでしょう。まだまだ熱戦は続きます。

    ◇  ◇  ◇  ◇

今回の対局地は京都市の「東本願寺別邸・渉成園」。寺社での対局は少ないですが江戸時代の碁界は寺社奉行の管轄下にあり、「本因坊」の名も一世本因坊算砂が住職を務めた寂光寺の塔頭の一つに由来するとのこと。囲碁と寺社は昔から深い関係にあったのですね。

前夜祭で東本願寺の宗務総長は「平安のみやびに思いをはせ、お二人には優雅な碁を打ってほしい」と挨拶。
これを受け趙十段が「山下さんはすぐ僕の石を取りにくる。優雅に打ってほしい」と会場の笑いと拍手を誘ったそうです。
昨今の世界棋戦などを見ていると「優雅さは遠くなりにけり」の印象ですね。

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玉村町2008/3月度囲碁大会

2008-03-02 21:35:11 | 囲碁

Aimg_0967 昨日(3/1)は町内の囲碁月例会&総会が行われました。参加者は28名。今回は近隣の市より小学生団体戦で県代表になった生徒2名も参加し、注目を集めていました。

私もこの会の役員を昨年から務めていますが名ばかりで、会の運営は事務局の方々の尽力に頼っているのが実状です。
この5月からは子供囲碁教室も開設するということですが、一人でも多くの生徒が参加し囲碁を楽しく学んでほしいと思っています。

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第11期女流棋聖戦/梅沢、初防衛

2008-03-01 21:40:05 | プロ棋戦

 凄い腕力勝負になった。梅沢由香里女流棋聖に向井千瑛二段が挑戦した、ドコモ杯第11期女流棋聖戦挑戦手合三番勝負は梅沢が緒戦を大逆転でものにして流れに乗った。
続く第二局でも、終盤までヨミ合いが続いた難戦を制して、連勝で見事初防衛を果たした。梅沢は先輩として一日の長を示したが、敗れた向井も、評判の戦闘力は魅力たっぷりだった。

      (週刊碁より抜粋)

   ◇  ◇  ◇

第1局で「三途の川を引き返した」梅沢さん、第2局は乱戦を制した会心譜で女流棋聖を初防衛しました。
梅沢さんは平成19年度の「ジャーナリストクラブ賞 」を受賞し、棋戦以外での活躍も有名です。勉強する時間も少ない中でのタイトル防衛は立派ですね。

向井さんは向井三姉妹の末妹。まだ二十歳の若さ、今後の成長が楽しみです。

   ◇  ◇  ◇

女流の碁は乱戦が多いと言われていますが、何故でしょうね。
私見ですが、いざとなると女性の方が大胆だと思います。それに較べて男性の方が慎重というか、臆病というか・・・。
この傾向、年々顕著になっていると思うのですが、いかがでしょうか?

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