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遠い昔のTV番組を再現しようというムチャな試み

ベルと魔物の哀しみ

2014-11-03 23:54:52 | 映画

封切り2日めらしく混んでた(こちら)、日付変わる前にアップ

続き(11/4)
私はディズニーアニメを見ていない、ポスターだけ見て野獣が全然恐くないのはだうかな?とか思ってた(昔読んだ本の挿絵はずっと気色悪いヤツに描かれてた)、そっかもう20年以上経つんだね、今回初めて紹介を読んで「これを元ネタ(ボーモン夫人の)だと思われたら困っちゃうよな」と思った(でも現実はさうなってる)、ベルの過ち(赤いバラを望んだこと)が省かれてるし、悪役が根性悪な姉さんたちじゃなくてベルに横恋慕するならず者、ラストはいかにもディズニーな大立ち回り・・・いやこれはこれでよい新解釈なんだろうと思うよ、「眠れる森」と同じくらいよかったのかも、でも「元ネタじゃない」
元ネタは・・・と検索したらちゃんとあった(こちら)、ホントの元ネタつまりヴィルヌーブ夫人のだけどボーモン夫人との違いは兄さんたちがいる(別に働きはしない)ことと姉さんたちが(しょーもない男のとこへ)お嫁に行ったことぐらいだと思う(たぶん)、文章まで昔読んだのとほぼ同じのやうな(もちろん文体は違うけど)、リライトの方が有名になったのはなぜなのかよくわからないね

というわけだが21世紀にこれを実写化して喜ぶヒトがいるわけはない、兄さんたち役立たず過ぎだし姉さんたちは根性悪過ぎ、それにヒロインが健気過ぎ
1946年の映画はこんなんだった、ベルを恋する男(ここでは兄貴の友人)が野獣の城へ侵入するってディズニーのアイディア、出所はここだったのか、映画ではこいつをジャン・マレー(野獣役のヒト)がやってたんだろうね、なるほどさすがコクトー(何がや?)
ディズニーは兄弟たちをスパッとカットして求婚者を悪い男にした、そらその方がわかりやすいけど元ネタは完全に(「眠れる森」以上に)どこかへ行っちゃった

といった先輩たちの映像化があるのにここへ来てフランス人の監督は何故ゆえ屋上屋を架す実写化を思い立ったのか?と言えばインタビューでもあんまし言ってないけど(いやパンフにインタビューはそもそもなかった)まあこんなとこじゃないかと思う
1.あまりにも無視されてる兄貴たちに見せ場を作ってやりたい
2.姉さんたちそんなに悪いヒトじゃないよ(怠け者だけど・・・これってホントは大きな罪なのかもね)
3.王子は何故野獣にされたのか?(これは完全なオリジナル)
4.どうせなら思いっきりドハデに立ち回りをやりたい(だからって大魔神を出すか、普通・・・と常識人は思うけど)
5.現代のハッピーエンドはヒロインが王妃になることなんだろか?(これまた完全オリジナル)

アニメの実写化を期待したヒトには「何これ?」だろうけど、フランス人がアメちゃんの後追いをするわけはあるまい、リスペクトするならコクトーのハズ、そう思って見れば納得な作品だと思うよ

タイトルについて-昔はこうだったけど今検索してもほとんど出て来ないね、確かにBeastは「魔」物じゃないわな、「美女と野獣」(コクトー版の映画?)とはいかにもな名訳なのかも


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