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遠い昔のTV番組を再現しようというムチャな試み

橘玲

2023-04-19 14:18:30 | 本と雑誌
バカと無知
ソニーが薦めてくれたのでダウン、このヒトの著書はたぶん初めてだと思う、久々で何か言いたくなる本に会った感じ、まだ読み終わってないのだが・・・

いわく「バカはバカであることを自覚していない、賢いヒトとバカが話し合うとバカに引きずられて判断を誤る可能性が高い、正しく行動するためにはバカを排除する必要がある」
「よく考えて投票するヒトは少ししかいないのだから投票率は低いほどよい」
誠にごもっとも、頼まれて深く考えずに投票したら実はえらく怪しいヤツだったなんてことが確かにあるし
だけど怪しくないヤツを選ぶマチガイのない方法なんてあるのかね?いやそも選挙って怪しくないヤツを選べばいいモノなのか、選ぶべきはできるヤツだろが、どの候補者ができるヤツなのかそれがわかれば誰も苦労しないのでは?

おっと話がそれた、このヒト肝心なことを忘れてないか「バカを排除しなくてはいけないのは正解がわかってる場合に限られる」ってこと
数学じゃないんだから(いや数学だって正解のわからない問題はいくらでもあり)世の中「今いかに行動すべきか」が一通りに決まることなどまずないと考えていい、後から考えて「あの時ああすべきだった」とは言えても未来がどうなるのかわかるヒトはいないんだから、さういう意味ではほとんど全員がバカ、そらたまには賢いというか先が読めるヒトもいるだろうけどそのヒトが賢かったとわかるのは後になってからでそれだってたまたま当っただけ(だから次ははずれる)かもわからんし

たとえばの話(あんまし関係ないかもだが)昔隣の国に科挙という制度があった、官僚採用試験だがここで求められるのは五万もある漢字を駆使して詩とか文とかを作ること、これはとんでもなく高度なワザなので「なまはんかな知能では役人にも政治家にもなれない(by岡田英弘)」つまりかの国の上層部にはめっちゃアタマのいいヒトが揃ってたハズだった、だけどさうやって選ばれたアタマのいいヒトたちが実際の役に立ったかと言えばそら誰しも見当がつくと思う(まさしく後から見ればわかることだが)おかげで社会は何百年も停滞し科挙は100年前になくなったのにかの国は21世紀の今もはっきり言って野蛮国である(ゴメン!)ああいう体制(=独裁)をうらやましいと思うヒトはあんましおらんのじゃないか(昔から一定数いたし今もいることはいるらしいけど)

何の話って変化を続ける世の中で正しい行動を選ぶ正しい方法なんかないし正しく行動できるリーダーを選ぶマチガイなしの方法もない、ここでペーパーテストの点数なんてモノは何の役にも立たんのである、選挙がいい方法かだうかは何とも言えんけど少なくとも人類は今のところこれに代る方法をみつけていない、少なくともやりなおしが効くってだけで独裁よりはマシなんでない?

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