事件記者のページ

遠い昔のTV番組を再現しようというムチャな試み

コララインの原作

2010-03-10 13:28:29 | 映画
コララインとボタンの魔女 (角川文庫) コララインとボタンの魔女 (角川文庫)
価格:¥ 500(税込)
発売日:2010-01-23

ようやく届いたので早速読了、長さ的には中篇で長編アニメにちょうどよい、結論から先に言えば原作者も満足な映像化だったのじゃあるまいか(聞いたわけじゃないが)

元ネタのヒロインは健気なしっかりもの、黒ネコ、幽霊、お年よりたちなどの協力は一応あるものの、ほとんど一人で魔女と戦って見事に勝つ、それはそれで悪くないけど小さな女の子が一人で何日もがんばるってのはちょっとカワイソ過ぎな気もする
映画オリジナルキャラの少年なかなかにグー、彼の大叔母さんが小さい時魔女にさらわれて行方不明になった、その子が後で会う幽霊の一人-という設定もストーリーの説得力を補強している

また原作の「向こうの世界」はひたすら不気味で(食べ物はうまいかもしれないが)、楽しいという感じはしない、こちらに住むじいさんが飼ってるネズミは白いマウス(伝言を伝えるだけで登場しない)、向こうにいるのはいかにも悪そうな黒いラット-だなんて、わかりやすいがつまらない(それにラットだってけっこうカワユイんだよ)
このまま視覚化したんじゃ地味でおもしろくなさそう-というわけで、あちらのネズミ(悪いやつかもしれないけど芸達者)のサーカスやら、ばあさんが変身したお姉さんたちのショーやらを思いっきりド派手に演出して視聴者を喜ばせてくれたのだ

ただ下の階に住むばあさんたちが最初に登場して「古井戸に気をつけて」というとこだけは映画でも生かしてもらいたかったな(私が見落としたんだろか?)、ヒロインがどうして「古井戸を探してる」のかわからんじゃないか

というわけで見てから読んで納得な作品だったのだ、もっと宣伝すべきだと思うけどな、角川書店殿?