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事件記者のページ

遠い昔のTV番組を再現しようというムチャな試み

ミステリは続くよどこまでも

2014-08-20 11:16:42 | ミステリ

時の誘拐 (講談社文庫) 時の誘拐 (講談社文庫)
価格:(税込)
発売日:2004-03-16

96年初出、作者のターニングポイントになった力作(本人の言)とのことだが前のが「点と線」ならこれは「日本の黒い霧」かな(読んでないけど)、昭和24年に起きた連続殺人が犯人多過ぎ(ホントの主犯は最後まで正体不明・・・なんだよな?)のニセ犯人と探偵役気の毒過ぎ、何とかして犯人(中でも一番感じの悪い苦虫蟹)を一撃してやってほしかった、関係ないけど昭和34年のTV番組でオープニングにハトの群、輪転機、社旗を立てたクルマ、おお「事件記者」ではないか、感動!!そんなものが残ってるわけないだろというツッコミはなしね、全く残ってないわけでもないんだから、「当時のTVは映画でも舞台でもない新しいドラマにチャレンジしていた」、ハイその通り、現物見てるハズないのにわかってらっしゃる、スタッフが殺されなきゃもっとよかったけどな
現代の誘拐事件ではニセ犯人は助かるし犯人も(一応)意外だしまあ納得、中央のお役人が大阪府知事候補に天下り(実はこいつも実行犯の一人らしい、あ、ネタバレ)、「橋を持って端の箸を渡る」「干菓子さんがヒガシから東を持って来た」と意味不明の文しか言えないようでは当選はまずムリ(これ私が言ったら関西人にはどう聞こえるんだろ?)だけど対立候補は作家とのこと、はて誰をイメージしてるのかしらん?

時の密室 (講談社文庫) 時の密室 (講談社文庫)
価格:(税込)
発売日:2005-03-15

こちらは2001年初出、エッシャーのオヤジさんがお雇い外国人として日本へ来てたとは初耳だった、これ1981年に判明したとのこと、私が展覧会のカタログを買ったのは77年のハズ(銀座のどこかで)だからそん時はまだわかってなかったのね、「昼と夜」の絵(これ)はよく知ってるつもりだったのに川と橋の存在を完全に忘れてたのでのでナゾ解きができなかった、いや別にかまわんけど、どうせ犯人不明だし(また)
現代の犯人はかなり意外で素直にやられた、だけど何でそこまで手の込んだこと(飛行船飛ばしたり不確実な時限装置をしかけたり)せにゃいかんのかいまいち説得力弱いかも、例によってニセ犯人気の毒過ぎ、殺されなきゃいいってもんでもあるまい


ミステリったらミステリ!!

2014-08-18 12:41:55 | ミステリ
不思議の国のアリバイ (光文社文庫) 不思議の国のアリバイ (光文社文庫)
価格:(税込)
発売日:2003-07-20

けっこう未読作品が電子化されたのでまとめ買い、これは鮎川哲也を思わせるオーソドックスなアリバイもので普通に楽しめた・・・んだが後書きによると今時アリバイははやらないらしい、飛行機が普通の乗り物になって日本が狭くなったせいだろか、それともいかに日本の交通システムが正確でもアクシデントや天災は必ずあるハズ、思い通りに移動できると限ってない、あんまし複雑な工作はホントらしくみえないからだろか?ああ「点と線」(これたぶん最初に読んだ日本のミステリだったハズ)から思えば遠くへ来たもんだ・・・

ということはさておいてこのお話でホントらしくないのはアリバイじゃなくて人間関係だと思う(ネタバレ)、二人目の被害者はなぜ危険を冒して一人目の被害者を消さなくちゃいかんかったのか、なぜわざわざ死体を遠くへ遺棄しようと考えたのか(映画関係者なので考えることがドラマチックってことかもしれんがエソラゴトが商売のヒトこそ現実がよく見えてるものじゃなかろうか?)、二人目の犯人はなぜ危険を冒してまるで土地鑑のないさらに遠くまで死体遺棄の足を伸ばしたのか、作者が「邪馬台国ネタ」を使いたかったというだけのことにあらずや?いや個人的にはうれしいけどね、九州論者だし(関係ない)

ところでこの怪獣映画面白いと思う?残念ながら怪獣が大阪を破壊するシーンだけしか語られてないから何とも言えない、これやっぱモデルは「ゴジラ」だろね、99年というと一応シリーズ終わったことになってたハズだし、ゴジラ復活のためならファンは何でもするかも、これ変に説得力あるわにゃ、もっともこの状況だと予算が心配だがね

追記-まちがい、99年は最後の(今のところ)シリーズが再開した年でそれから2004年まで毎年公開されてたんだった、売上はイマイチだったらしい(私もあんまし印象ない)けどそんでもやっぱしゴジラはゴジラだよな

もう一つ追記-つまり99年はゴジラ再開が決まったもののどんな作品なのか、ヒトを呼べるのかはわからんくてファンも気がもめる時期だったってことか、タイミングとしてはピッタシだったよね(残念ながらハズレっぽかったけど)


シッチャカでもミステリ

2014-08-16 23:57:27 | ミステリ
三百年の謎匣 (角川文庫) 三百年の謎匣 (角川文庫)
価格:¥ 802(税込)
発売日:2013-09-25

日付変わるまえにとりあえずアップ
大富豪の死体がありえない状況で発見された、彼は直前に弁護士事務所で「弟と甥姪に全財産を譲る」という遺言状を口述していた、その弁護士のところへ当の姪が現れて「弟(=甥)が襲われた」と言う、さて犯人は誰(この中にいるよ、以下ネタバレ自粛)
こちらは多少ややこしいし単独犯行は不可能だがスレッカラシにとってはさほど意外でもない解決、それだけで長編にはならない、被害者は弁護士に1冊の本を渡して行った、そこには18世紀から19世紀にかけて世界中で起きた未解決のミステリが6編、果たしてこの本は何?
実はわからない、18世紀初頭の日本を出てアラビア海→清帝国→アフリカ→19世紀後半のアメリカ西部→ナチスドイツを渡り歩き別々の著者によってミステリ短編を書き込まれたモノがいかなる事情か日本人富豪ついで弁護士に渡り彼の手で7つめのミステリが書き込まれ・・・てはいないけど長編の体裁としてはそういうこと、作者が7つめを語るために昔のお話を6つ用意したのだ、作者(と読者にとって)この本の存在は必須だった
だけどこれ登場人物にとっては全くのナゾ、誰が何のためにこんな手の込んだイタズラ(としか言いようがない)をしかけたものやら・・・と一番悩んで当たり前の主人公(弁護士)が悩んでないんだから読者も気にしてはいけない
まあさうなんだろうけど初心者は騙せてもスレッカラシは納得しないと思うんだがにゃ


絶対既読なのに

2014-08-14 23:48:39 | ミステリ
火刑法廷[新訳版] (ハヤカワ・ミステリ文庫) 火刑法廷[新訳版] (ハヤカワ・ミステリ文庫)
価格:¥ 1,058(税込)
発売日:2011-08-25

先の展開が全く読めないということってある?めったにないけどたまにはあるな、日付変わる前にとりあえずアップ

8/15追記-ストーリーは忘れても犯人は忘れないのが普通(?)のカー作品なのに、この犯人はいまいち(意外であるにもかかわらず)印象が薄い、それもそのハズ、こちらは実行犯ではあるが従犯、ホントの主犯は出ずっぱりの大活躍だしこいつが犯人だとすると行動の動機がわからない、この二人は前からくっついてたという事実もアタマから抜けてたし(あ、わけわからんくてゴメン)、そしてラストの5ページでまさかの反転、おいおいそんなんありかよ?こいつはハナからメッチャ怪しく描かれてたが故に犯人ではありえないと(ほとんど)信じてたもんな・・・てな印象が重なって真相はヤミの中へと消えちゃったってことか、反則だけどやられた、再読再嘆なんてそうあることじゃないよ

もう一つ追記-にしてもいつ読んだんだったかな、「三つの棺」と同じ頃だろか、だとすれば平成初年のこと、旧版が家のどっかにあるハズか、でも絶対みつからんわな


でき悪いよな

2014-07-07 00:31:56 | ミステリ

Watasino と言いたくなる作品ってあると思う、なぜと言われると言語化がむつかしいんだけど、谷口によるマンガ化の反対、視覚情報が増えることによってリアリティを失い不快感だけが増す、そんな実写化もありうるってことかな(こちら)?とりあえず一つだけ言いたい、2つめの殺人現場どうやって片付けたんだ?木の葉を森へ隠すみたいに死体をゴミに隠せるとか思ってない?文章ならゴマかせても映像ではムリ(説得力ゼロ)ってこと絶対にあると思うよ

追記-1日経って気がついた、元ネタはミステリだけどこれはR16指定つまりエロ映画なんだ、確かにストーリー展開上の必然とも思えぬ露出過多、でもそんならそういう売り方があるんでない?名古屋中でここ(ミッドランド)しかやってなくてしかも上映回数が1回だけのせいか3週目にもかかわらず満席御礼だったけど(おかげで一番前しか席がなかった、別に首筋が凝ることはなかったが)、入ってたのは圧倒的に女性だったと思う、期待されたものが違ったのじゃあるまいか?

さらに追記-ラストの字幕でちょっとだけ発見があった、1つは藤竜也、元日活の二枚目にして芦川いづみのダンナ、「あ、こ、こいつがさうだったのか・・・けっこううまく年とったよな」、もう1つは吉村実子、出番はワンシーンだけだったけど上に同じ