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経営コンサルタントへの道

コンサルタントのためのコンサルタントが、半世紀にわたる経験に基づき、経営やコンサルティングに関し毎日複数のブログを発信

■【若狹の生意気言ってすみません!】7 日鉄のUSスチール買収成功から勝手な生意気言います

2025-07-08 12:03:00 | 【心 de 経営】 生意気言ってすみません

本  ■【若狹の生意気言ってすみません!】7 日鉄のUSスチール買収成功から勝手な生意気言います  

 日本で最初にできた経営コンサルタント団体である「日本経営士協会」は、戦後復興期に当時の通商産業省(現在の経済産業省)や産業界の勧奨を受け、日本公認会計士協会と母体を同じくして誕生しました。
 「専門業の異業種交流会」の異名を持つ、この団体ですので、いろいろな分野の専門家が集まる組織です。
 この度、同協会の会員で経営士であり、行政書士としてもご活躍の若狭晃司先生にもご執筆をお願いできることになりました。令和7年1月より、毎月第二火曜日正午の発信で皆様のところにお届けしています。

 筆者挨拶

 特定非営利活動法人「日本経営士協会」首都圏支部の経営士 若狹晃司です。

 当ブログに、私の経営士として日常考えたこと、感じていることをラフなスタイルで掲載させて頂きます。「生意気なヤツ!」と言われるのを覚悟で出来る限り本音のお話をしていますので、よろしくお願いします。

 

【若狹の生意気言ってすみません!】 No.7

~~~ 日鉄のUSスチール買収成功から勝手な生意気言います ~~~

 

 2025年6月16日にも日本製鉄がUSスチール100%買収完了との報道がありましたが、私のようなド素人が大胆にも身勝手な生意気発言をしたいと思います。御気分を悪くするかもしれませんので、その際はスルーして下さい。

 USスチールは世界第29位、米国第3位(2024年)の粗鋼生産量を誇り、1901年設立の老舗鉄鋼メーカー。日本製鉄も1904年に創業した八幡製鉄から始まり日本最古且つ日本最大の鉄鋼メーカーで、USスチール買収後の粗鋼生産量は世界第3位の規模となります。本買収におけるメリットとデメリットは以下の事がネットに出ていました。

 

 まず、メリットですが、自社で鉄鉱石の鉱山を所有していることから原材料を低コスト調達できること、米国という巨大市場を獲得できること、そして米国の豊富な鉄屑を活かせる電炉をUSスチールは3基保有していること、トランプ政策による産業投資が見込まれることなどだろうと思います(最近のデータでも、USスチールは高炉8基、内3基は休止中、電炉3基を保有)。一方、日本製鉄は10基の高炉が稼働中で電炉は3基稼働している様です。M&Aや多角化などの戦略的決定においてはシナジー効果が見込めるか否かが重要となりますが、それは素人の私でもほぼ理解できる状況と思います。

 

 一方、デメリットとしては、PMI(買収後の統合)における困難、確実に予想される労働組合との厳しい調整、メガバンク複数行から調達した2兆円に上る買収資金に関する財務リスク、米国という商慣習や日本と異なる様々な環境などが挙げられると思います。

 

 私は1983~1986年に大学生ではありましたが、TVで日米貿易摩擦・自動車産業の米国現地生産を見ておりました。ソニーのパラマウント買収・パナソニックのユニバーサル買収・プラザ合意からの円高とバブル経済・バブル崩壊と続いた時代も体感しています。三菱地所のロックフェラーセンター買収と失敗、パナソニックのユニバーサル買収と失敗が非常に印象に残り、米国のプライドの「象徴」を金で買うとどうなるかという点が気になります。

 

 もし、我々日本人が「外国人も人間だから本質は同じだ。」という日本人に有りがちな幻想を未だに抱いていたら怖いなと思います。多分、日本製鉄さんはそういうことは無いと思います。韓国の鉄鋼メーカーPOSCOとの問題、ブラジルのウジミナスとの問題など、既に海外展開の難しさを経験済みなので、USスチールの社員・組合の問題が起きても最終的には解決できるだろうと楽観視しています。

 

ただ、私が勝手に懸念しているのは、想定外というかカントリー・リスクというか、物事は結構信じられないことが起きうるということです。アメリカもまたカントリー・リスクのある国と思います。「まさかそこまで!」というレベルの話が将来出て来る可能性がパーフェクトに零とは言えないと思います。現在は関税をチラつかせて米国への投資を勧めていますが、その投資資金が米国に十分行き渡り収益が明らかになった暁には次の一手が出て来ると思います。今度は日本が投資した米国現地法人の収益に米国企業より重い税率で課税して取り返すことを考えると思います(あくまで私個人の身勝手な憶測です)。自国(米国)ファーストとはそういうことではないでしょうか。そうならないことを切に祈ります。

 

 最終的なやり方が明確に今から把握できるのであれば撤退すべきとなりますが、予測できません。トヨタ自動車同様、今は落ち着いて出来る事を一つ一つやって行き、機を見てまた別途対応を検討していくしかないと思います。
 

 決して自分の上記の考え方が正しいとは思いませんが、トランプ相手に喧嘩をしたところで勝ち目はなく、むしろ長期戦略を立案し、相当覚悟して実行をしていくしかないのだろうと思います。・・・ド素人のくせに生意気なことを申しました。
 来月もどうぞよろしくお願い致します。

本
【経営士 若狹晃司先生 プロフィール】
 メガバンク21年勤務(個人富裕層担当・新規開拓班)後、行政書士として独立し、難案件(公益財団移行に伴う組織改革、55年に亘る8行とのバンクミーティング、数年難航の生産緑地解除など)の変わった実績も有り。
 コア・イデオロギー:組織関係無し、世の為、人の為に貢献する。
 
【 注 】  著者からの原稿をそのまま掲載しています。読者の皆様のご判断で、自己責任で行動してください。
本
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■【老いぼれコンサルタントのひとり言】 7月8日 ◇一六銀行のビジネスモデル ◇徒然草第38段2 名利に使われて 名誉や利欲を求めることは?

2025-07-08 08:03:00 | 【老いぼれコンサルタントのひとり言】
 

  ■【老いぼれコンサルタントのひとり言】 7月8日 ◇一六銀行のビジネスモデル ◇徒然草第38段2 名利に使われて 名誉や利欲を求めることは?  

 「老いぼれていては困ります」
 お叱りのような、励ましのような言葉を、後身のコンサルタント・士業からいただきます。
 生来、「お節介焼き精神」の塊のような生き方をしてきて「コンサルタントのためのコンサルタント」などと持ち上げられて、その気になって、日暮パソコンに向かひて、よしなしごとをつぶやいています。

 

 お耳汚しのことを、今日もまた、つぶやいています。

 

■【けふのつぶやき】

 トランプ大統領は、日本からの輸入品に対し8月1日から25%の関税を課すとSNSで明らかにしました。

 このような理不尽とも言える一方的な行為が許される世の中が存在するということが不思議です。

 徒然草  
 徒然草の作者・吉田兼好は、結構生臭なところがあり、逆に人間らしさを感じます。

 学ぶところも多いです。

 

【原文】 第38段2 名利に使われて 名誉や利欲を求めることは?
 うづもれぬ名を長き世に残さんこそ、あらまほしかるべけれ。
 位高く、やんごとなきをしも、優れたる人とやは言ふべき。愚かにつたなき人も、家に生まれ時にあへば、高き位に上り、奢を窮むるもあり。
 いみじかりし賢人・聖人、自ら卑しき位にをり、時にあはずしてやみぬる、また多し。ひとへに高き官・位を望むも、次に愚かなり。

 第38段は、徒然草の中でも第109段の「高名の木登り」と同様、私が講演などでしばしば援用するところです。
 名誉や利欲を追う人生というのは愚かなことで、その中でも、最も好ましくないのが利に迷う事であり、高位高官という出世を望むことがその次に良くないことであると兼好は言っています。
  兼好の人生観が最も滲み出ている段で、老子や荘子の影響を受けているとも言えます。
 俗世を離れている、出家者なれば事その発想ですが、それをわれわれ凡人の立場に置き換えると、そこに学ぶべき事が浮かんでくるような気がします。

【要旨】 名利に使われて
 埋もれてしまうことない不朽の名声を長く後世に残すことは、誰もが願う望ましいことであります。
 しかし、そうは言いましても、位が高く、身分の尊い人ばかりが、優れた人であると言うことがてきるのでしょうか。いや、位が高く、身分が貴いからといって、その人が、必ずしも優れた人ということはできないでしょう。
 ところが、愚かでつまらない人でも、名門に生まれ、運良く時流に乗りさえすれば、高い位に上り、贅を極めた生活ができます。
 これとは逆に、優れた賢人や聖人でありましても、低い位にいて、時流に乗り切れずに一生を終えてしまう人も、また多いのです。ひたすら高位高官を望み、利欲に迷うことは、それに次いで愚かなことといえます。

【 コメント 】 名利に使われて
 伝統的な世界では、必ずしも実力主義とは言えなくて、自分が持てる実力を発揮しきれない企業が結構あります。
 人事採用などでは、有名大学であるというだけで、あるいは、親が社会的地位が高いからというだけで採用されることもまだまだ多いようです。
 一方で、就職氷河期に卒業した方に見られることですが、実力がありますのに、就職の機会を中々得られず、実力を発揮できることもなく埋もれてしまうことがあっては社会の損失です。

 ノーベル賞の受賞が続いてきました日本ですが、受章者が口を揃えて日本の将来を危惧していらっしゃいます。
 博士号をとった優秀な方が、大学や研究所・室などで、薄給や無給で上位研究者のアシスタントというより雑用係として働きながら、自分の研究を続けているのが現状のようです。それでは、研究者になろうという人の絶対数が減少してしまい、その結果日本の研究者層が薄くなってしまいます。そして、それが質の低下に繋がってしまうのではないかという懸念です。

 実力なり、希少性なりが認められ、それ相応の待遇がえられる社会でない限り、成長や発展の速度は低下してしまいます。公正な判断が為される世の中であって欲しいですね。

■【経営コンサルタントの独り言】

 半世紀にわたる経営コンサルティング経験を思い出しながら、あるいは、直近に起こったことなどを元に、随筆風に記述しています。経営コンサルティング経験からの見解は、上から目線的に見えるかも知れませんが、反面教師として読んでくださると幸いです。

 

 一六銀行のビジネスモデルが大きく変質 708
 質屋さんのことを「一六銀行」と呼ぶことはご存知の方も多いでしょう。
 質屋というのは、経済的に厳しい人達のためのものというイメージから、かつてはあまり良い響きではありませんでした。
 そこでこのような呼び方をしたのだろうということは想像できます。
「セブン銀行」と呼ばれていたこともあるようです。
 今日では、セブン銀行といえば、インターネットバンキングの大手です。
 昔とはすっかり違って来ました。
 質屋さんのビジネスも、物を担保にお金を貸すお店というイメージではなく、宝飾品や貴金属、有名ブランド品などの売買するビジネスに業態変化をしています。
 近年では、掘り出し物があるということから質屋組合のイベントの常連さんも多いそうです。

(ドアノブ)

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