■■セミナーの演出 【連載小説】経営コンサルタント竹根好助の「先見思考経営」 No.148<o:p></o:p>
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昼は休みに読むブログ連載小説です。経営コンサルタントとどのようにつきあうと経営者・管理職として、プロ士業として一歩上を目指せるのか、小説を通じて体感してください。<o:p></o:p>
【本書の読み方】 脚注参照<o:p></o:p>
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■13 初めてのイベント 4 通算148回 セミナーの演出 <o:p></o:p>
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小さな印刷会社ラッキーでは、荒れた取締役会であったが、五カ年計画が何とか可決された。<o:p></o:p>
プリダ軽オフセットを使ったプリントショップビジネスの新事業への取り組みが決まったものの、それを誰が担当するかが問題となった。なんと営業部長の息子であるまだ若い係長が抜擢されなど、人事面でも思いもよらない方向ではあるが、いよいよ五カ年計画がスタートした。<o:p></o:p>
幸は、荒れた役員会の思い出から、我に返ると、そこはまだ靖国神社の茶室であった。三代目になるであろう長男の育猛のことが気になって仕方のない幸である。<o:p></o:p>
竹根と話をしているうちに、幸は再び1980年代の竹根に顧問を依頼した頃に思考が戻った。<o:p></o:p>
五カ年計画のプリントショップビジネスの第一弾として、福田商事とラッキーの共催でセミナーを開催し、ビジネス紹介のでも現場も見られるようにした。<o:p></o:p>
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【回想2 1980年代】 <o:p></o:p>
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竹根の手配で、テレビや新聞社、雑誌社などのマスコミが押しかけた。九段警察署にも事前に届け出をしておいたので、交通整理の警官までが任務に当たった。<o:p></o:p>
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その日の全国ニュースでテレビが取り上げ、翌日の新聞では、ニュービジネスとして新聞各紙が地方版だけではなく全国版に大きな紙面をとって掲載した。<o:p></o:p>
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福田商事の印刷事業部長だけでなく、ラッキーの幸社長も小さいスペースであるが取り上げられた。ラッキーの店付近を撮影した写真に、幸の顔写真が切り抜きで右上隅にオーバーレイして紹介された。<o:p></o:p>
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版下という言葉は一般には理解されていないことに鑑み、印刷原稿をワープロやパソコンで自社作成すると印刷コストを下げられる、というようなわかりやすい表現になっていた。内容はおおむね竹根の講演の抜粋のようである。<o:p></o:p>
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単なる印刷業ではなく、製本をしたり、デザインのアドバイスをしたりと付帯サービスについても紹介されている。<o:p></o:p>
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このオープニングセレモニーは、それで終わらなかった。幸には、講演やテレビ出演などの依頼が殺到し、一躍時の人になってしまった。<o:p></o:p>
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金融機関というのは現金なもので、融資の話も次々と来るようになった。そちらはもっぱら専務の仕事となった。<o:p></o:p>
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あまりの反響に『お待ちいただく間に印刷ができます』というキャッチフレーズに対応することができず、『印刷即納、原稿の引き取り、印刷物の配送いたします』という当たり前のようなキャッチフレーズに急遽変更した。<o:p></o:p>
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有料であるが、それが結構顧客ニーズに合い、受注は後を絶たない。<o:p></o:p>
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新規にオープンした九段下のショップはラッキーの本社に近いこともあってか、本社にも同じ機械を導入した。そのような対応で、即日納品を基本にすることができた。<o:p></o:p>
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予想外であったのが、版下作成からの印刷依頼の多いことである。<o:p></o:p>
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さらに印刷物を折ったり、丁合したり、穴あけをしたりという製本関連の業務も結構ある。紙折機や丁合機、穴あけ機というのは福田商事が事務機として販売している機械を揃えていたので、製本がらみの対応はすぐにできた。しかし、版下作成は社内に要員が一人しかいないために、外注依頼で対応することにした。<o:p></o:p>
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幸い、近所に写植や版下業者が多く、応援は得やすかった。版下作成は、校正などの確認もあり、結構手間がかかる。<o:p></o:p>
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また納期も協力業者の都合を考慮しなければならず、社内で作業をする場合に比べて時間が余分にかかるという問題もある。場合によると翌日仕上げすら難しくなる。<o:p></o:p>
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< 次回に続く お楽しみに ><o:p></o:p>
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■■ 脚注<o:p></o:p>
本書は、現代情景と階層部分を並行して話が展開する新しい試みをしています。読みづらい部分もあろうかと思いますので、現代情景部分については【現代】と、また過去の回想シーンについては【回想】と表記します。回想シーンも、回想1は1970年代前半にはじめて幸が竹根に会ったときと、回想2は、その十数年後、二度目にあったときの二つの時間帯があります。<o:p></o:p>
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