新聞の書評欄はもちろん読者に本を勧めるためでであろう。だが、前にも書いたかもしれないが、ほとんどそれでその本を買ったり、図書館で借りたして読むことはない。
しかし、もし別の人生を私が歩んだとしてそのその本のおもしろさに引かれて人生が、または自分の考えや人生観が変わることもあるかもしれない。そういう可能性を感じさせられるので、毎週の日曜日は楽しみである。
書評はもちろんその本を紹介することを一番の目的だろうが、それだけではなく、それを書評した人の人生観も底から透けて見える感じがすることもある。やはり全人をかけて書評だってするからなのであろう。
私がある出版社から数学の本を出したときにその出版社の社長さんから言われた。理系の書籍は特別なものを除いて、新聞の書評欄で取りあげられることがないので、あまり一般的な人に読まれることがないのだと。
その出版社は有名な吉田武さんの『オイラーの贈物』(海鳴社)を出版した会社である。その後、この書は絶版となり、他の出版社から出されているが、3万部を売ったという。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます