「理系数学サマリー」という本を購入した。
副題に「高校・大学数学復習帳」という題がついている。一読しただけなのでその評価は早すぎて間違っているかもしれないが、ちょっとがっかりするような内容である。
数学公式を集めたような内容であって、新味が少ないのではないかと思う。証明が割愛されているのはまあいいとしてももう少し特色を出せないものだろうか。
たとえば、3次元の空間のラプラシアンの極座標表示であるが、この形が間違っているわけではないが、記憶するための工夫がされてしかるべきだ。これは私が小著「数学散歩」(国土社)で書いたような。
また、三角関数の倍角公式でも同じことがいえる。また、半角公式はこのcosの倍角公式とsinの二乗とcosの二乗の和が1となるということから導くとよい。
積分には部分積分の公式がない。そして部分積分の公式は二つの関数の積の微分から部分積分の公式を導くとかそういったことを知りたいではないか。
また、フーリエ級数でも0から2\piまでのときから任意の区間-LからLまでの変換するにはどうするかとか工夫が欲しかった。
八つ当たりしたが、いいところもある。球面三角法を取り上げたことやarccosとarcsinの関係を書いてあること、二重級数の変換等は他の文献であまり見られないことである。
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