志賀浩二『ベクトル解析30講』(朝倉書店)のグリーンの定理である。ここで、はじめてなぜグリーンの定理の式の意味がはじめてわかった。
積分の中にdQ/dx-dP/dyがある。それぞれは関数Qの関係の積分と関数Pの関係の積分はそれぞれについて行われるので、どちらか一方だけでいいのではないかという疑問がTea Timeに書かれている。それがそうではないという理由がかかれているのは、他のベクトル解析の本にはない、指摘ではなかろうか。
これが、証明を見る過程だけではわからなかったことを志賀さんは示してくれている。ただ、ちょうどこの第16講以降は微分形式の記述へと傾斜していく。
この本を今まで読んだところでは、イデアルのところはまったく理解できなかった。これは別の書を読んでみなければなるまい。結城浩さんの「数学ガール」のシリーズの中のどれかにわかりやすく書かれていたのだが、頭にはまだ定着していない。
『ベクトル解析30講』にもどると、一つの講が短くて読みやすいことである。これだけ読みやすく書こうとすると著者の努力は並大抵ではなかろう。
続いて、『ベクトル解析30講』を読む元気が出てくる。
ベクトル解析についていえば、多くは並みの書だが、それだけでなく日本でも優れた書もいくつか出ている。
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