放射性元素である、ラジウムの半減期をその崩壊定数を与えて計算させる問題をe-Learningのコンテンツの「対数関数と指数関数」の節の演習問題に出しておいた。
その解答を学生につくってもらったのだが、計算が合っていないのかと思ってチェックした。正しい答えは約1609年であるが、解答の書き方をみると16090年が正しそうに見える。
それであわてて自分で計算をしてみた。解答の記述の1.609*10^{4}年が実は10^{3}年であったので、1609年でよかったのだが、びっくりしてしまった。
ところで、この放射性元素の崩壊の半減期とかが岩波の理化学辞典とかその他のハンドブックに載っていない。理科年表が手元になかったので、理科年表には載っているのかもしれないが、理化学辞典にはちょっと探したところでは載っていないようである。
すべての定数を載せることなどできないものではあるが、これは問題ではないのだろうか。仕方なく、以前に私が使っていた原子力工学のテクストを開いて見たら、ウラン系列の中にラジウムが1602年という半減期を見つけてほっとした。
よく研究者の間で問題になることがある。それは数学や物理の公式や物理の定数が欲しいというときになかなかそれにすばやくアクセスすることが意外と難しいのである。
数学公式とか物理の公式とかでも問題になるのはよく虚数単位のiがついていたかだとか、また係数パイがついていたかとかが問題になることが多い。
どうでもいいこともあるが、実際に数値を出すときにはその係数パイがついていたかどうかで数値が異なって来るので、大事なことである。そのことで一日や2日を費やしたことがない人は少ないのではないか。
こういう訳で数学公式集とか物理公式集とか定数表とかは手元にないと科学者や技術者は困る。また、だからそういう書籍が適当な間隔を置いて出版されるのもうなづかれるところであろう。
もっとも、このごろはインターネットで何でもアクセスすることができるようになったので、以前とは様相が基本的に変わっているかもしれない。でも、望みものがいつでもインターネットで見つかるとも限らない。
ホントですね。N.N.さまと違ってまだオールドスタイルなもので、何か書籍の中にデータがないかという探し方ではいけませんですね。
反省します。