ホーエンシュタウフェン

生きるために食え、食うために生きるな。

UFO問題~ある事件についての果てしなき探求

2009-04-14 01:53:47 | UFOの研究(信憑性が高いもの)

【UFOと私の関係】

突然だが、UFO(未確認飛行物体)の話である。

私は、小さな頃から、未知なるものへの好奇心が人一倍強かった。

特に私たちの世代は、UFO、超能力、幽霊など、いわゆるオカルト番組全盛の時代を経てきている。

幼かった私は、そういったオカルト関係の特番などは欠かさず見ていたクチである。

その中でも、UFOには特に入れ込んだ。

元日本テレビのディレクター・矢追純一氏が手掛けた特番を見た後は、その余韻だけでしばらくは楽しかったくらいである。

当時はビデオデッキの本格普及の前で、音声のみ録音し、それを何度も聴きながらプラモデルを作るような少年だった。

健全な批判力を持たずにそのまま大人になり、それからはたくさんの関係書物を読み漁った末、今まで存在を確信していた「UFO」というものに対し、存在しないかもしれないとの思いが脳裏をよぎるようになっていったのである。

やがて、今まで馬鹿な頭に刷り込まれてきた事柄のほとんどのUFO話が、ねつ造・誤情報・作者の勝手な思い込みであるのを確信するにいたったのである。

Belgium112989 

 【世間を揺るがせたロズウェル事件、及びMJ-12】

中でも、時のアメリカ政府までがその事件について 言及するほどの大騒ぎになったのが、いわゆるロズウェル事件と、その事件をきっかけとして発足したという、MJ-12文書の流布であった。

TVで最初にこれらの事件を取り上げたのは、日本TVの「11PM/UFO特集」であったと思う。

当時私は高校生であったが、夜遅くまで起きて音声のみの録音をしていたものである。

時系列で言うと、①TV関係者のジェイミー・シャンデラのもとへ差出人不明のマニラ封筒が届き、それを開封すると、中には「MJ-12」と名付けられた秘密委員会に関する極秘書類が入っており、その委員会が発足されるきっかけとなったある事件に関する要約が記されていた。

その事件とは、「ロズウェル事件」である。

②1947年、アメリカ・ニューメキシコ州のロズウェルに1機の飛行物体が墜落、軍隊によって極秘に回収された。物体の中には「小さな人間によく似た3人の死体」があり、その姿は「人間とは生物学的に進化の過程が違う」

③MJ-12は全てのUFO情報をコントロール下におき、その情報を「一般大衆に公開しない」ことを確認した。

というのが騒ぎの発端である。

【証言者が続々出現】

10068793075_2 

そして、ロズウェル在住の生き証人(と祭り上げられた)の老人たちが、「物体の破片には象形文字があった」「破片はとても軽く、頑丈だった」、しまいには物体の乗員を見たという人物が現れ、後にはその時の乗員を「解剖」しているフィルムを持っている、と主張するJ・サンティリがTVで解剖の様子を写したフィルムを公開、それを撮影したという人物が証言するにいたり、この事件は収集のつかない大混乱になっていったのである。

また、地球には4種類のエイリアンが来ており、その情報元「プロジェクト・ブルーブック/スペシャルリポート№13」を情報士官時代に海軍で見たという、ウイリアム・ミルトン・クーパーの証言は物議をかもし、当時私も相当な衝撃を受けたものである。

しかし、先に結論を言うと、この事件は宇宙人の来訪ではなかったし、MJ-12文書も良くできたニセモノだったのである。

結局はこの件で一番儲かる人間~たとえばロズウェル事件の本を書いている人間~がそもそもの情報元ではなかったか、と私は思う。

この時大統領だったのがビル・クリントンである。クリントンは、ある会見において、ロズウェル事件は真実か?という子供の問いかけに対し、「私の知る限り、真実ではない」と言った。

【エリア51】

また、アメリカ・ネバダ州のネリス空軍基地内にある「エリア51」という施設で、異星人から提供された宇宙船に関するプロジェクトに参加したという、ロバート・ラザーなる人物が現れ、UFOの動力源に関する詳細な証言をしたり、「水曜の夜に秘密裏に飛行実験を行っている」との証言に基づき、実際に水曜の夜に取材をしていると、本当に光る物体が出てくるなど、これも大騒ぎになった話である。

ラザーは経歴詐称の疑惑があり、また、エリア51には9つの格納庫を持つ建屋があり、そこにUFOが保管されている、という証言をしたが、衛星写真にはそれらしい建屋が見つからないなど、信用を失う言動が相次ぎ、今では誰にも信用されないという事態になってしまった。

Mj121

【時代背景】

そもそも何故このような話がアメリカで広まったかというと、そういう話を受け入れやすい下地がすでに出来ていたのである。

実際にアメリカの情報機関は、UFOを仮想敵国の兵器である可能性があると見て、相当数の事件を極秘に調査・分析していたのである。

それを嗅ぎつけたトッド・ゼッケルなどのUFO研究家が、情報の公開を求めて政府やCIAを相手に裁判を起こし、結果として935ページにものぼるUFOに関連する報告書が出てきたのである。

しかし、その多数は黒く墨で塗りつぶされ、判読が出来ないものであった。

その理由について裁判長は「UFO関連の情報は機密情報と密接に結びついており、公開に踏み切れば、国家安全保障の責務と、国家安全保障に重大な影響を及ぼす」としている。

しかし、この裁判が及ぼした影響は大きく、多くのアメリカ人は「国家はUFOの秘密を隠しているに違いない」というひとつの固定観念を持つにいたった。

そしてUFO研究家は、公開された書類の内容が墨塗りで判読不能なのは、UFOに関する重大な真実が書かれてあるからだ、と考えたのだった。

【なぜ墨塗りなのか】

その理由としてCIA側は、UFOそのものに秘密があるのではなく、UFOを探知するレーダーの性能・設置場所といった情報収集の手段に秘密があるとしている。

また、実際に国家安全保障局(NSA)の職員で、自身もUFOマニアであったある人物がUFO関連の講演で発言した話によると、墨塗りとなっている部分を職員時代に実際に見たことがあり、そこにはやはりUFOの秘密など書いてはおらず、いわゆるスパイ情報の類であったと告白している。

【崩れていくロマン】

海外のUFO研究家は、その真実探求に対する姿勢がハンパではなく、彼らの力でほとんどのUFO情報が嘘、伝聞、思い込み、というあまりに無味乾燥な結論が出てしまい、また国内においても、90年代にテレビ朝日の深夜番組、「プレステージ」において早稲田大学の大槻教授がUFOの現象と言われているもののほとんどを「プラズマ・ボルテックス」で論破するなどの新しい動きがあり、私は、今まで本当だと思っていた話は、一体何だったの?と自分の無知さ加減を心底嘆いたのである。

ちなみに今TVでやっている、ビートたけしのTVタックル「大槻教授vs韮澤さん」対決の構図は、この「プレステージ」の「UFOサミット」が発端となっている。(延々20年近く対決してるんだな、この2人w)

【真実はひとつも無いのか】

そうとも言えないのである。

ここが面白いトコロである。

今現在私は、「UFOは現象として存在するが、エイリアン・クラフトではない」との見解を持つに至っており、その確信を裏付けるための勉強(笑)、修行(笑)もそれなりに素人としてはしてきたつもりである。

なので最近はちょっとやそっとではUFO話など信用しない。

ビデオカメラが普及し、UFOが映像に撮られ、それを目にする機会が多くなった今もである。

最初に述べたように、未知なるものへの好奇心が人一倍強かっただけに、人一倍真実を知りたかったのである。

そんな私が、小学生の時から今に至るまで気になっている事件がある。

結論が出ず、今も喉につかえた小骨のように引っかかっているのである。それは、20年近く前、イギリスの米軍基地近くの森で起きた、ある不思議な事件である。(つづく)

Fmpro 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする