東京ドーム前の白山通りに、壱岐坂下という交差点があります。これは新壱岐坂下と呼ぶべきもので、本来の壱岐坂下は一つ水道橋寄りですが、小石川邸を抜けた神田上水は、その本来の壱岐坂下で白山通りに出、そこで右折して南下していました。そして、水道橋手前で左折、外堀通りを東に向かい、右折して懸樋で神田川を越えるというコース取りでした。ただ、この間の数百メートルは、通りの下に石樋(石垣樋とも)を敷設したもので、→ 「寛永図」などを見ても、水戸藩邸以降の上水は描かれておらず、上水完成同時から暗渠だったものと思われます。なお、表題の元吉祥寺は水道橋の北東付近の旧名で、当地にあった吉祥寺が明暦の大火で駒込の現在地に移転して以降、そう呼ばれるようになりました。
- ・ 昭文社の地図ソフト"Super Mapple Digital"で作成、縮尺は1/6000です。青点線が実地調査及び当時の地図、空中写真などで確認できる水路跡で、そのポイントを地図に記入した番号順にウォーク&ウォッチしてみました。(一部推定によっているところもあります。)
- 1. 東京ドーム21番ゲート前から壱岐坂下方向を写しています。途中、クリスタルアベニュー前で、小石川大下水と交差していました。
- 2. 元の壱岐坂下で右折、水道橋を目指して南下します。
- 3. 水道橋に向かう白山通りです。江戸時代に比べ、右手に拡張されているので、元の通りはこの左手にあったはずです。
- 4. 外堀通りとの水道橋交差点で左折します。なお、右写真左手の都立工芸高校のあたりが吉祥寺の旧地です。
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