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やんばる地域

2017年01月11日 | Weblog
やんばるとは「山原」の意味で、沖縄本島北部の山林地帯を指します。

2016年2月に、新しく「奄美・琉球」の名で世界自然遺産の暫定リストに追加されました。要は南西諸島と呼ばれるこの辺りの自然を保護しようということです。ちなみに範囲は鹿児島県の奄美大島と徳之島、沖縄本島の国頭村・東村・大宜味村と西表島の3島半が対象です。まあ全部回る気はさらさらないので、この辺りの自然を満喫して踏破とすることにしました。
沖縄は南部から中部にかけては丘もありますがほぼ住宅密集地と基地(笑)ですし、やはり圧倒的に美しい海にぐるっと囲まれているため、余り山林という印象がない人が多いかもしれません。沖縄観光に来ても、例えば2泊3日程度では那覇市や首里城、海中道路、美ら海水族館辺りまで行けばリミットですし、もう1日増やしても南部か西部の観光が増えるくらいで、中々やんばる地域まで行こうとする人は少ないのではないでしょうか。自分も暫定リスト制覇という目的がなかったら迷ったかもしれませんが、今回は4泊5日の旅で天候にも恵まれたため、4日目をかけてぐるっと回ることにしました。

事前の計画では大石林山と最北端の辺戸岬に行くことにしていましたが、とりあえず道の駅で情報収集をした結果、まず山の中のトレッキングを兼ねて比地大滝という所へ行ってみることにしました。自然遺産候補なのでやはり自然の中を歩かないといけませんね。往復3kmほどなので、滝までは30分ほどで行くことができました。南国の秘境という感じで中々風情がありますな。

その後森の中を貫く大国林道という道を通り、一路北へ。これまで大体10kmも進めば次の観光地があったのに、流石にここからは30kmコースですね。大石林山はこれまでの山林地域とはまた一転して、巨大な花こう岩がそびえる迫力ある場所でした。この辺の雰囲気はどことなく屋久島に似ていますね。沖縄もまた火山島でない証拠であるといえるでしょう。あちらでは見に行けなかったガジュマルの森もここで見られるようです。
余談ですが沖縄には日本列島津々浦々に存在する温泉というものがほとんどありません。当然全国でも最低で、天然温泉は数ヶ所しかないようです。まあ火山島でないからというよりは、年中暑いので湯船に浸かるという習慣すらないという理由もあるでしょうけどね。民宿ではユニットバスどころかシャワートイレ状態の所が多かったです。

駐車場からシャトルバスで入口まで行き、その後色分けされた4つのコースを自由に回るようになっていました。緑は駐車場まで歩いて戻るコースで、青は体力に自信のない方のためのエッセンシャルコース。つまり全部見るためにはまず黄コースに入り、ココのメインである写真の悟空岩に合流したらそこから赤コースに抜け、最後に緑コースで帰ると一筆書きにするように網羅できる模様です。巨石群から辺戸岬が一望できる絶景、そしてガジュマルの森と、非常に見所の多い場所でした。

沖縄最北端の辺戸岬。この写真の方角ではありませんが、対岸の与論島がはっきり見えました。本来は奄美大島も琉球王国の一部だったのですけど、江戸時代に薩摩藩に侵攻され、現在でもあちら側は鹿児島県になっている模様です。つまり米軍占領時には与論島までは日本だったわけで、向こうからこの沖縄の辺戸岬を見ていたわけですね。「祖国復帰闘争碑」というものが建てられており、占領時にここでのろしを上げて本土復帰を祈っていたということのようです。

沖縄本島で最南端より最北端が重要視されているわけは、この辺の歴史にあったのですね。